8月のエチレン設備稼働、91.7%の高率を維持

2020/9/17 16:26
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石油化学工業協会(東京・中央)は17日、化学製品の基礎原料であるエチレンの8月の生産設備稼働率が91.7%だったと発表した。好不況の目安となる90%を3カ月連続で上回った。新型コロナウイルスで停止していた自動車工場が稼働してきたことなどを反映し、高率を維持している。

石化協の和賀会長はエチレン需要回復への期待感を示した

エチレン生産量は前年比1.5%減の54万3千トンだった。前年と比べればプラントの稼働率は低く、生産量が押し下げられた。石化協と塩ビ工業・環境協会がまとめた主要5樹脂の生産量(数量ベース)は全ての樹脂で前年同月を下回った。

国内出荷も5樹脂ともに前年を下回った。それでも石化協によればポリプロピレン(PP)は自動車業界の操業が正常化する動きに伴い、減少幅が縮んでいる。一方でPPの繊維はマスクなど衛生用品の引き合いが強く、出荷が堅調だった。

輸出は前年の水準が低かったこともあり、低密度ポリエチレン(PE)など3樹脂で増えた。塩化ビニール樹脂(塩ビ樹脂)は主な出荷先であるインドで都市封鎖の解除が進み、好調だった。

在庫水準は低密度PEや高密度PE、ポリスチレンでやや高めとなり、PPはほぼ適正に落ち着きつつあるという。

石化協の和賀昌之会長(三菱ケミカル社長)は米中貿易摩擦で中国向け電子部材などの出荷が停止になったことについて「石油化学業界への影響が見えるまでに数カ月かかる」と語った。今後のエチレンの需要については「新型コロナが再拡大する懸念はあるが、景気回復に伴い需要は拡大するだろう」と話した。

(岩野恵)

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