メキシコ政府、元大統領を裁く是非の国民投票を要求

2020/9/16 6:21
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【メキシコシティ=宮本英威】メキシコのロペスオブラドール大統領は15日、過去の大統領を司法で裁く対象に含めることに賛成かどうかを問う国民投票の実施を連邦議会に求めた。これまでは慣習的に大統領経験者は罪を問われることはなかった。ロペスオブラドール氏は2021年の投票実施を目指している。

15日、会見するロペスオブラドール大統領(メキシコ大統領府提供)

国民投票の実施には、上下院の過半数の賛成と最高裁の承認が必要になる。地元紙ホルナダの報道によると、法曹界には、司法の場で裁くかどうかを決めるのは検察のため、投票実施の根拠について否定的な見解が目立つ。

2006~12年に大統領を務めたフェリペ・カルデロン氏は15日、ツイッターへの投稿で、推定無罪などの「基本的な権利が侵されている」と批判した。

ロペスオブラドール氏はこれまで、1988年以降の5人の大統領に批判的な姿勢を示してきた。サリナス、セディジョ、フォックス、カルデロン、ペニャニエトの各氏が該当する。自由開放的な経済政策が自国に打撃を与え、外国企業との取引拡大が汚職の温床になってきたとの立場に立っている。

収賄罪で身柄を拘束された国営石油会社ペメックスの元最高経営責任者(CEO)であるエミリオ・ロソヤ容疑者は、ペニャニエト氏とカルデロン氏、サリナス氏の汚職への関与を検察に証言している。

メキシコは2021年に連邦議会選挙を控えている。政府は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済低迷に直面しており、汚職捜査への注力姿勢を示すことで、求心力を保とうとしている。

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