イスラエルと国交「さらに5~6カ国検討」トランプ氏言及
UAE・バーレーン、合意署名 対イランで協力

2020/9/16 6:19 (2020/9/16 7:48更新)
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15日、米ホワイトハウスで国交正常化合意の署名式に出席した(左から)イスラエルのネタニヤフ首相、トランプ大統領、バーレーン、UAEの両外相=AP

15日、米ホワイトハウスで国交正常化合意の署名式に出席した(左から)イスラエルのネタニヤフ首相、トランプ大統領、バーレーン、UAEの両外相=AP

【ワシントン=中村亮】イスラエルは15日、米ホワイトハウスでアラブ首長国連邦(UAE)やバーレーンと国交正常化合意に署名した。アラブ主要国がイスラエルと国交を樹立するのは26年ぶり。トランプ大統領は署名式に先立ち、さらに5~6カ国が国交正常化を検討していると主張し、仲介外交を加速させる考えを示した。

イスラエルとUAEの合意文書には「双方の主権を尊重する」「あらゆる紛争は平和的手段で解決する」との原則が盛り込まれた。イスラエルは1948年の建国からアラブ諸国と何度も戦火を交えてきた経緯があり、合意で敵対関係に終止符を打つ。イスラエルとバーレーンも「脅迫や武力行使を回避する」ことに合意した。

トランプ氏は署名式で合意について「何十年にも及ぶ分断や紛争をへて、新しい中東の夜明けとなる」と宣言した。これまでにアラブ諸国でイスラエルと国交を持つのはエジプトとヨルダンの2カ国だけだった。トランプ氏は「今回の合意は誰も可能だと思わなかった地域の包括的和平の土台となる」と語り、パレスチナ問題の解決にも意欲を示した。

イスラエルのネタニヤフ首相もUAEとバーレーンについて「賢い指導者と、平和の輪を広げる米国との連携に感謝したい」と述べた。「我々のパートナーシップは中東地域に大きな経済的恩恵をもたらす」と語り、国交正常化をきっかけに両国と経済連携を深める考えを訴えた。

アラブではイランを共通の脅威とみなすようになったことが国交正常化を後押しした。イスラエルとUAEの合意文書には「米国と連携し地域の安全や安定を促す」との方針が盛り込まれた。イランを念頭に置いて安全保障協力を深める狙いとみられる。今後はオマーンやスーダンなど他のアラブ諸国が国交正常化に追随すれば、イランに対する包囲網が強化されそうだ。

米野党・民主党の上院トップのシューマー院内総務は15日の記者会見で、国交正常化について「歓迎すべきニュースだ」と語った。同党のペロシ下院議長も声明で「きょうは重要な日だ」と歓迎したが、トランプ政権がUAEに対して最新鋭ステルス戦闘機F35の売却と引き換えに国交正常化を促した疑惑などをあげて「合意に疑問も残っている」と説明を求めた。

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