SNS中傷で不登校の元県立高生徒と和解へ 三重県
会員制SNS(交流サイト)で中傷され不登校となったにもかかわらず、学校が適切な対応をしなかったなどとして、三重県立高校の元女子生徒が県に約180万円の損害賠償を求めた訴訟で、三重県が津地裁の勧告を受け入れ、元生徒側と和解する方針を固めたことが15日、分かった。
県は和解案に基づき、SNS上での被害をいじめ防止対策推進法が定める「重大事態」と認定し、元生徒に謝罪する。元生徒は、県への損害賠償の請求を放棄する。県は17日の県議会本会議に関連議案を提出する。
訴状によると、元生徒は高校1年だった2015年10月から同級生らに無視されたり悪口を言われたりして不登校になった。2年生になり登校を再開したが、別の同級生にSNSで「学校に来ていないのにどうして進級できたんですか?」などと投稿され、再び不登校になった。
元生徒は「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と診断されたという。学校が適切な対応を怠ったとして、17年7月に提訴した。〔共同〕