「総理」と「首相」の違いは?
菅内閣誕生ドキュメント

「総理」とは「内閣総理大臣」の略称である。憲法には内閣総理大臣についての規定があるが、「首相」の表現はない。
67条で国会議員の中から国会の議決で指名すると定める。明治憲法で内閣総理大臣は「同輩中の首席」で、ほかの閣僚と対等の地位にあるにすぎなかったが、現行憲法は68条で閣僚の任免権を与えた。72条では「内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する」権限を定めた。
「首相」は行政機関のトップの通称として用いられる。古代中国では君主を支える大臣を「相」と呼んだ。その最上位なので「首」と表現して「首相」と呼ばれた。日本のメディアの文字表記では「首相」という通称の方が定着している。