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JALとパナソニック、リモート式の搭乗案内 羽田で実験

日本航空(JAL)とパナソニックは15日、羽田空港の搭乗口やロビーの案内をリモート化する実証実験を公開した。大型モニターに係員を模したキャラクターを映し、離れた場所にいる空港職員が乗客の質問に答える。感染症対策のほか、在宅勤務ができる業務の幅を広げる狙いもある。

「バスは出発の25分前からご案内します」。乗客役のJAL社員がモニターに話しかけると、モニターに映し出された空港職員のキャラクター(アバター)が乗客へ表情豊かに語りかけた。このほか空席の確認やベビーカーの貸し出しなどにスムーズに答えていく。

大型モニターのアバター越しに、スタッフが乗客を案内する

事前に係員の動作を定型登録し、遠隔で説明する係員の表情や口の動きなどを認識して反映する。アバターを表示しない間は運航情報や広告を表示するなど、既存のサービスとも結びつける。

出発ロビーでQRコードのチケットを紙のチケットに変える方法を尋ねていた東京都在住の近藤恵子さんは「ロボットの音声と思ったが、人が答えてくれてわかりやすかった」と話していた。

別室からスタッフがアバターを遠隔操作したり、質問に答えたりする

別室でアバターを操作するスタッフはモニターに取り付けたカメラから乗客や出発ロビーの様子を確認し、必要に応じて手ぶりやお辞儀などの操作をする。実証実験では1台に1人のスタッフが付くが、本格導入する際は1人で複数のアバターを操作する予定だ。

身振り手振りを交えながら案内する

操作した女性担当者は「現場にいる係員と連携すれば、問題なくご案内できた」と話す。一方でカメラの死角にいる乗客の把握や搭乗状況の確認などには課題もあったもようで、完全な無人化はハードルが高そうだ。

モニターは搭乗口と出発ロビーに計4台設置し、25日まで検証する。パナソニックは今年度中の商用化を目指す。JALは効果が確認できれば羽田空港への常設や他空港への展開も視野に入れているという。

リモート案内はデジタル技術で空港の利便性を高める「スマートエアポート」の一環だ。羽田空港では自動チェックイン機を非接触で操作できる実証実験も15日まで実施した。既存の機械にOKIの赤外線センサーを後付けし、画面から3センチほど離して動かした指にも反応するようにした。

従来は乗客が触れた後の画面などを定期的に除菌シートなどで消毒していた。新型コロナの影響の長期化も見据えて「より安全安心な環境づくりに向けて取り組む」(JAL)という。

カウンターなども特殊な抗菌剤でコーティングする

これらのチェックイン機を含め、羽田空港を中心に抗菌コーティングを進めている。人体には無害で散布の5分後に99%以上のウイルスを不活化できる特殊な薬剤を散布すると、3~5年間は効果が持続するという。

JALの8月の国内線の旅客数は前年同月比で72%減り、65%減少の7月よりもさらに悪化した。当面は厳しい状況が続くが、利用が戻ってきた際に空港での感染を防ぐため、デジタル技術を生かした対策を急ぐ。

(吉田啓悟)

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