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TikTok事業、米オラクル提携案有力に 投資委が週内に審査

(更新)
マイクロソフトは8月2日にTikTokの買収交渉に乗り出すと表明していた

【シリコンバレー=奥平和行】スマートフォンの動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業の買収交渉で、米IT(情報技術)大手のオラクルを中心とするグループの案の採用が有力になった。先行していた米マイクロソフトは13日に交渉中断を表明。ただ、米中両国がせめぎ合うなか、双方の要求に応えることが交渉成立の条件となる。

ムニューシン米財務長官は14日、米CNBCの番組で「オラクルを技術パートナーとする提案を受け取った」と述べた。オラクルもティックトックの運営会社である中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)の提案に自社が技術パートナーとして入っていると認めた。

米国で1億人超の月間利用者を抱えるティックトックに対してはトランプ米政権が安全保障上の脅威になると警戒。利用禁止をちらつかせて売却を命じ、マイクロソフトと米ウォルマートの企業連合、オラクルやバイトダンスの米投資家を含むグループが売却先の候補に浮上していた。

大規模な消費者向けインターネットサービスの運営実績があるマイクロソフトが先行しているとみられてきたが、同社は13日にバイトダンスから交渉中断の連絡を受けたと発表した。理由を明かしていないが、中国当局が8月下旬に打ち出した人工知能(AI)の輸出規制の強化が障害になったとみられている。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)によると、バイトダンスは米側にAIを除いた資産の売却を打診したもようだ。マイクロソフトはティックトックと幅広い分野での連携を視野に入れていたが競争力を支えるAIの提供を受けられなくなり、意見の隔たりが大きくなった可能性がある。

一方、企業向けITサービスを主力とするオラクルは、ティックトックとの親和性が乏しいとみられていた。それだけに既存事業との相乗効果を考慮する必要性が低く、中国側の条件に柔軟に対応したようだ。技術提携を主軸とし、出資は一部にとどめるとみられる。ムニューシン氏によると米国にティックトックの国際事業統括会社を設け、2万人を雇用する。

ただ、米中当局の姿勢が最大のハードルになりそうだ。

トランプ大統領はかねて15日までの「売却か事業閉鎖」と迫り、オラクルとの技術提携で理解を得られるかは不透明だ。ムニューシン氏は14日、対米外国投資委員会(CFIUS)で今週、オラクルを含むグループ案を審査してトランプ氏に答申すると説明した。大統領令で定めた米国企業などとの「取引」を禁じる期限が20日に迫り、大統領の判断が焦点になる。

一方、中国当局も同国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対して米政権が締め付けを強めるなか、ティックトックを交渉材料に使うとの見方が浮上している。米国側と同様に、出方が読みづらい状況にある。

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