起業家機構のESG表彰、大賞にバリューマネジメント
世界の起業家ネットワーク、起業家機構(EO)の日本支部は10日、ESG(環境・社会・企業統治)の先進的な取り組みを表彰する「ESGアワード2020」を開いた。歴史的建造物を生かした観光振興に取り組むバリューマネジメント(大阪市)が大賞を受賞した。

EO日本支部には年商が一定規模に達した起業家300人以上が加盟する。内藤真一郎会長は「後回しにされがちだったESGの取り組みを学び合える場にしたい」として今回初めてアワードを開催した。EOに加盟する企業などから19件の応募があり、会員による投票や専門家による選考を行った。
大賞のバリューマネジメントは城などの歴史的建造物をホテルに活用し、各地で観光振興を進める。他力野淳代表は「地域経済の持続可能性を高めるためにも、自治体などとの地道な交渉を続けていきたい」と意気込んだ。表彰式に参加した小泉進次郎環境相は「若い起業家の間でもESGへの取り組みを広げてほしい」と話した。
特別賞はプロ人材のシェアリングを手掛けるサーキュレーション(東京・渋谷)が受賞した。ESG推進の専門人材を仲介して鹿児島県大崎町などで自治体の取り組みを支援している。