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苦境深まるベラルーシ経済、対ロ依存一段と

【イルクーツク(ロシア東部)=小川知世】独裁的なルカシェンコ大統領への抗議が続くベラルーシで、経済が苦境に陥っている。8月9日の大統領選後の混乱を受けて通貨安が進み、外貨準備高は急減した。政権が欧米との対立を深めるなか、危機脱却に向けてロシアへの依存を一段と強めそうだ。

大統領選後に通貨ベラルーシ・ルーブル相場は下落し、8月下旬に対ユーロで一時過去最安値を付けた。11日時点で対ドルで年初来の下落率は約2割にのぼる。通貨切り下げへの懸念から預金を引き出し、外貨に換金する市民が続出した。

中央銀行の外貨準備高は1日に75億ドル(約8000億円)と8月1日から15%減少した。国債残高は国内総生産(GDP)比で35%に膨らみ、対外債務は年30億ドル規模の返済が続く。政情混乱が長引き、経済への深刻な打撃が懸念されている。

政権の維持に向けてカギを握るのは経済的な結びつきが強いロシアの支援だ。ベラルーシは対外債務の48%(3月末時点)をロシアから借り入れる。14日の首脳会談ではベラルーシ向けの10億ドルの融資の借り換えも議題の一つとみられ、金融不安を抑えこみたい考えだ。

ロシアとの密接な経済関係は、ロシアとの関係維持を望む国民が多い理由になっている。貿易額全体に占める同国との取引の割合も約半分にのぼる。農産物輸出の約9割がロシア向けだ。ロシアからの石油の無関税での供給も政権と国家経済を支えてきた。

ルカシェンコ氏が探ってきた「脱ロシア」は大統領選を巡る欧米との関係悪化で遠のいた。経済面でも、14日の首脳会談を機に、ロシアがベラルーシへの影響力を強めることが予想される。

26年に及ぶ現政権下で経済の国家管理が強まり、経済は低迷している。

国際通貨基金(IMF)によると、2019年までの5年間の経済成長率は平均0.1%。新型コロナウイルスの影響で20年はマイナス6%に落ち込む見通しだ。生活水準の低下も抗議運動の拡大につながりかねず、政権にはロシアからの支援が不可欠になっている。

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