ヘイト名誉毀損、二審も罰金 京都の朝鮮学校巡り

社会・くらし
2020/9/14 13:17 (2020/9/14 20:04更新)
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拡声器を使ってヘイトスピーチをして朝鮮学校の社会的評価をおとしめたとして、名誉毀損罪に問われた「在日特権を許さない市民の会(在特会)」元幹部の西村斉被告(51)の控訴審判決が14日、大阪高裁であった。長井秀典裁判長は、罰金50万円とした一審の京都地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。

2019年11月の一審判決は同罪の成立を認める一方、日本人拉致という公共性の高い事柄を明らかにする意図で「公益を図る目的があった」とし、懲役1年6月の求刑に対しより軽い罰金刑を言い渡していた。

控訴審では公益目的の有無は争点とならず、長井裁判長も判断を示さなかった。このため一審の認定が維持された形となった。被告側は上告する方針。

控訴審で被告側は、街宣で触れた「朝鮮学校」とは京都朝鮮第一初級学校でなく朝鮮学校一般を指しており、別の朝鮮学校の校長が拉致事件に関与したのは事実であるなどとして無罪を主張。

しかし長井裁判長は「被告は当初予定していた場所を変えて、かつて初級学校があった場所に近い公園で街宣をした」と指摘。「(初級学校が)出て行く原因になったのはわれわれでございます」などと述べたことも踏まえ、「朝鮮学校」は初級学校自体を指していたとして退けた。

高裁判決を受け、学校側弁護団や関係者が記者会見。学校法人京都朝鮮学園の趙明浩理事長(56)は、公益目的の認定が維持され「強い憤りを禁じ得ない」とし、「日本の刑事司法の判断は、日本の差別社会の現実を反映しているように感じられる」とする学園のコメントを読み上げた。

判決によると、被告は17年4月23日、京都市南区の京都朝鮮第一初級学校跡地近くの公園で拡声器を使い「この朝鮮学校は日本人を拉致した」などと発言。インターネット上で配信し、同校を運営していた同学園の名誉を損なった。〔共同〕

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