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パート賃上げ率2.64% 7年連続過去最高

小売企業などでパートの待遇改善が続いている。小売りや外食などの労働組合で構成するUAゼンセンの2020年春季労使交渉では、パート1人あたりの平均賃上げ率が2.64%(時給26.1円相当)と7年連続で過去最高を更新した。4月から大企業で同一労働同一賃金の適用が始まり、正規と非正規の待遇差の改善も広がっている。

UAゼンセンは2285の労組が加盟し、組合員は178万人(20年9月時点)。パートや契約社員など非正規がおよそ6割を占める。

20年春季労使交渉の最終集計(7月27日時点)では、パート1人当たりの賃上げ率が過去最高だった19年実績(2.55%)をさらに上回った。正社員1人当たりの賃上げ率も2.18%(月6209円)で過去最高だった18年実績(2.12%)を上回った。

パートでは小売企業を中心に高い賃上げ率での妥結が見られた。コロナ禍では巣ごもり需要の高まりで食品スーパーを中心に店舗に高い負荷がかかる状態が続き「賃上げをしっかりやって、労使が対策に一体で取り組んでいこうという事業者がみられた」(UAゼンセンの松浦昭彦会長)ためだ。

食品スーパーのヤオコーはパートの時給を4.06%(39.1円相当)引き上げることで妥結した。昨年実績の1.51%や正社員の2.58%を大きく上回る。家電量販店大手のケーズホールディングスもパートの時給を3.46%引き上げる。

パートの賃上げ率が正社員を上回るのは5年連続となる。背景にあるのは現場の人手不足だ。厚生労働省によると「商品販売」の有効求人倍率(7月)はパートを除けば1.33倍だが、含めると1.62倍に上がる。ヤオコーは待遇の改善で「現場の人手不足の解消や長期戦力化につなげたい」という。ただ新型コロナウイルスの感染拡大により、人手不足感には一定の解消がみられる。「採用環境に変化が出てきた」(関東地盤のスーパー)といった声もあり、来年以降の動向は不透明といえそうだ。

働き方改革関連法の施行に伴い、大企業では4月から同一労働同一賃金が適用されている。正社員と非正規社員の処遇格差の改善も広がった。

食品スーパーのマルエツはパートタイマーの通勤手当の金額上限を撤廃して正社員と同様、実費支給とする。ビックカメラは非正規の育児・介護休業を正社員と同等にそろえる。法の施行を契機に「非正規社員と正社員の間で慣習的に存在していた格差の見直しが進んでいる」(大手スーパー)という。

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