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大坂なおみ、がむしゃらに食らいつき逆転勝ち

(更新)
大坂はアザレンカを破り2度目の優勝を飾った=USA TODAY

優勝が決まると、大坂なおみはコートにあお向けになった。「過去に多くの名選手がこうして空を見ていたでしょ。私も見てみたかった。素晴らしい瞬間だった」。大坂は安堵感に満ちた顔で話した。

ゲームセットの瞬間まで、主導権を掌握したと思える時間はなかった。

まず、アザレンカのスタートダッシュがすさまじかった。ここまでの対戦相手とはリターン力も違う。「緊張して足が動いてなかった」という大坂は第1セット第1ゲームをブレークされた。

左右に前後にボールを散らされ、まともに打点に入れない。しかも、ファーストサーブを100%の確率で入れられてはつけいる隙もない。27分で第1セットを失った。「私にはノーチャンスの気がした」と大坂は苦笑する。ラケットを放り投げる場面もあった。

大坂は「目の前の1ポイント」に集中し、逆転で2度目の全米制覇を成し遂げた=USA TODAY

とはいえ、こんないいプレーが1試合通じて続くことはまずない。「昔の私ならズルズル負けたと思う。今回はがむしゃらにくらいついていこうと思った。目の前の1ポイントしか考えなかった」。第2セットも先にブレークされたが、すぐ奪い返すと、流れはイーブンになり、少し大坂に傾いて第2セットをとった。

激しい攻防に「必死すぎて試合の細部まで覚えていない」。転換点を挙げるなら、第3セット第4ゲームのサービスブレークだという。「早めにブレークできたのが大きかった」。少し気持ちに余裕が生まれ、苦しくなる時間帯を乗り切り、最後はアザレンカのバックハンドがネットに掛かった。「勝利をかみしめたい。過去2回の(四大大会)優勝はそこまでできなかった。四大大会を優勝すればするほど、上手にお祝いをできるかも」と笑う。

暴力による黒人被害者の名前入りマスクを7枚用意し、1回戦からの7試合で着用しきった。この日の7人目は、エアガンを持っていて警官に射殺された12歳(当時)の少年タミル・ライス君だった。「完走できた。みんなが話題にするようになればと思っていたけど、できたかな」と喜ぶ。

これはメンターとして支えてくれた元米プロバスケットボール(NBA)のスター、故コービー・ブライアントさんの思いを継ぐ決意でもある。「彼のように人々をインスパイアーする存在になりたい。彼に誇りに思ってもらえるように」。記者会見では連日、ジャケットの下にコービーさんのいたレイカーズのユニホームを着ていた。

(原真子)

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