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大坂なおみ、全米2年ぶり優勝 テニス四大大会3勝目

2020/9/13 7:09 (2020/9/13 7:40更新)
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テニスの全米オープンで、大坂はアザレンカを破り2度目の優勝を飾った=USA TODAY

テニスの全米オープンで、大坂はアザレンカを破り2度目の優勝を飾った=USA TODAY

テニスの全米オープンは12日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで女子決勝を行い、世界ランク9位で第4シードの大坂なおみ(22、日清食品)が1-6、6-3、6-3で、世界27位で2012、13年全豪女王のビクトリア・アザレンカ(31、ベラルーシ)に勝ち、2年ぶり2度目の優勝を飾った。

大坂の四大大会優勝は2018年全米、19年全豪に続き3回目。優勝賞金300万ドル(3億1800万円)を獲得した。今季は新型コロナウイルスの影響でツアーが中断、ランキングの低い選手にも資金を配分するため、優勝賞金は前年より85万ドル少なくなった。

硬さがみえた第1セット、好調な相手に圧倒された。冒頭のサービスゲームを破られると、その後も反撃の糸口を見いだせない。自らのミスも重なり、1ゲームしか取れずに終わった。

第2セットも0-2と後手に回ったが、第3ゲームのリターンでブレークバックすると潮目が変わる。相手のミスが続いた第7ゲームをブレークして4-3と先行すると、長い競り合いとなった第9ゲームでもブレークを奪い、フルセットに持ち込んだ。

大坂に傾いた流れは最終セットに入っても変わらない。持ち前の強打で第4ゲームを制して3-1とブレーク先行すると、直後のサービスゲームを0-40からキープし、主導権を渡さない。続く2ゲームを取りきれずにもたついたが、4-3から2ゲームを連取して振り切った。

表彰式のスピーチで大坂は「(第1セットを落としても)頑張り続けるしかないと思った。今年のスタートは調子が良くなかったのに、私の力を信じ続けてくれたチームの皆に感謝したい」と話した。

テニスの全米オープン女子シングルスで2年ぶり2度目の優勝を果たし、トロフィーを手に笑顔の大坂なおみ(12日、ニューヨーク)=AP

テニスの全米オープン女子シングルスで2年ぶり2度目の優勝を果たし、トロフィーを手に笑顔の大坂なおみ(12日、ニューヨーク)=AP

今季序盤の大坂は不振だった。1月の全豪オープンは3回戦で敗退した。直後にメンターとして支えてくれた元NBAのスーパースター、コービー・ブライアントさんが事故死。ショックでメンタル面の乱れが最高潮に達したところで、コロナ禍による約5カ月の中断期間に入った。この間の過ごし方が浮上のきっかけになった。

「まずはフットワークのアップが必須だった。ミスを減らすには、いい打点に入るフットワークが必要だから」と、19年12月から指導するウィム・フィセッテコーチ。そのために、マリア・シャラポワらのフィットネスコーチを務めた中村豊氏もチームに加え、休日も毎日、ハードトレーニングをした。スピンやスライスなど守備的なショットの習得に取り組む時間にもなった。

さらに、大坂にとって「いろいろ考える時間にもなった」。それが今大会の口癖、「試合に臨む心構えが大事。ポジティブでいれば、私はいいプレーができる」につながっている。ピンチで慌ててまずいショットを選択したり、かんしゃくを起こしたりしなくなった。

考える範囲は、中断期間に起きた「ブラック・ライブズ・マター(BLM、黒人の命も大事だ)」運動にも及んだ。

全米オープンと同じ会場で行われた前哨戦のウエスタン・アンド・サザン・オープン。大会開催中にウィスコンシン州で起きた警官による黒人男性銃撃事件に抗議するため、一度は準決勝の棄権を表明した。女子テニス協会(WTA)、米国テニス協会(USTA)などが全ての試合を1日キャンセルすると申し出たことを受け、棄権を撤回した。この行動が米国だけでなく、テニス界で好意的に受け入れられた。

全米オープンでは毎試合、暴力の犠牲となった黒人被害者の名前の入ったマスクで登場した。1回戦の試合後、決勝まで7種類あると話していた。この日は2014年に警察官の発砲を受けて死亡した12歳(当時)の黒人少年タミル・ライス君の名前が入ったマスクを着用して入場した。事件はオハイオ州クリーブランドで、銃のようなものを所持した少年がいるとの通報で駆け付けた警察官がライス君に発砲。手にしていたのはエアガンと判明した。

「私はテニス界の外のことはあまり詳しくないけれど、(自分の行動が)皆が話し合うきっかけになってくれれば」と大坂は言う。勝ち上がって全てを着用してみせるとは"持っている"人だと感じさせる。「これが彼女にエネルギーを与え、さらなるモチベーションになっていた。マスク着用はロールモデルになる宣言だし、そのためにはコート上でもロールモデルでないといけないとわかっていた」とフィセッテコーチ。

プレーヤーとBLM活動家、両輪がプラスのスパイラルになって大坂はバージョンアップ、3度目の戴冠となった。

(原真子)

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