旧経営陣無罪は事実誤認 原発事故裁判で控訴趣意書

2020/9/12 8:58
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福島第1原発事故を巡り、東京電力旧経営陣が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判で、検察官役の指定弁護士は12日までに、勝俣恒久元会長(80)ら3人を無罪とした一審判決には明らかな事実誤認があるとして、破棄を求める控訴趣意書を東京高裁に提出した。

2019年9月の一審・東京地裁判決は、国が2002年に公表した地震予測「長期評価」について、客観的に信頼性があったとは認められないと指摘。「津波を具体的に予見し、対策工事が終了するまで運転を停止すべき法律上の義務はなかった」と判断した。

指定弁護士は控訴趣意書で、長期評価には十分な科学的根拠があり、一審判決の判断は誤りだと主張している。

福島第1原発は11年3月の東日本大震災による津波の浸水で電源が喪失し、水素爆発が起きた。勝俣元会長ら3人は、大津波を予見できたのに対策を怠り、長時間の避難を余儀なくされた双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら44人を死亡させたなどとして強制起訴された。他の2人は武黒一郎元副社長(74)と武藤栄元副社長(70)。〔共同〕

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