イタリア取引所に複数の買収案 英LSEが売却検討

金融最前線
2020/9/12 5:54
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【ロンドン=篠崎健太】英ロンドン証券取引所(LSE)グループ傘下のイタリア取引所をめぐり、欧州の複数の取引所が11日、買収に名乗りを上げた。LSEは情報会社リフィニティブ・ホールディングスの買収に向け、競争当局の認可を得るため同証取の売却を検討している。欧州の取引所再編が動き出した。

イタリア取引所は英ロンドン証取が2007年に買収した(ミラノ)=ロイター

パリやアムステルダムなど複数の欧州株式市場を運営するユーロネクストは同日、イタリア取引所の取得を検討中だと発表した。政府系金融機関のイタリア預託貸付公庫(CDP)と共同買収を協議している。

独ドイツ取引所グループの広報担当者も同日、LSE側に買収案を示したことを確認した。具体的な内容は明らかにしていないが、声明では「自立したイタリア取引所グループの成長と発展へ、世界的プレーヤーとして価値を提供できる」と訴えた。欧州メディアによると、スイス証券取引所の運営会社も買収提案に動く可能性がある。

LSEが2007年に買収したイタリア取引所は、株式やデリバティブ(金融派生商品)市場を手掛けるほか、電子債券市場の運営会社MTSを持つ。リフィニティブにも電子債券取引のトレードウェブがある。欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、LSEとリフィニティブが統合すると欧州国債の取引シェアが過大になるなどと懸念を示していた。

LSEは19年8月、リフィニティブを270億ドル(約2兆9千億円)で買収すると表明した。20年末までの完了を目指しているが、欧州委による競争法(独占禁止法)上の審査が続いており、買収は確定していない。イタリア取引所を切り離すことで当局の同意の取り付けを狙うもようだ。

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