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名古屋高裁が再鑑定許可 名張毒ぶどう酒事件

三重県名張市で1961年、懇親会でぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡するなどした名張毒ぶどう酒事件の第10次再審請求の異議審で、名古屋高裁が、ぶどう酒の王冠と瓶をつなぐように貼られた封かん紙の紙片の再鑑定を許可していたことが11日、分かった。奥西勝元死刑囚の弁護団が明らかにした。

弁護団は8月から再鑑定を始めており、終了し次第、新たな証拠として提出する方針。

封かん紙を巡っては、弁護団は第10次再審請求中の2016年1月の鑑定で、製造時と異なるのりの成分が付着していたとして「真犯人が別の場所で毒物を入れ、貼り直した証拠だ」と主張したが、高裁はこれを否定し、17年12月に請求を棄却した。

弁護団によると、当時の鑑定は名古屋高裁に特殊な機器を持ち込み、封かん紙の損傷を避けるため本来より低い圧力で実施されていた。今回は通常の鑑定に近い高圧力をかけることで、明確に成分を検出できるという。

奥西元死刑囚は15年10月に収監先の八王子医療刑務所(東京都八王子市)で病死。代わって妹の岡美代子さん(90)が第10次再審請求し、棄却に対し異議を申し立てた。

奥西元死刑囚の支援団体は11日、再審開始を求める署名約千通を名古屋高裁に提出した。支援者は「必ず生きて、兄の名誉回復をこの目で見る」とする岡さんのメッセージを読み上げた。

滋賀県東近江市の湖東記念病院の患者死亡を巡り殺人罪で実刑判決を受け服役後、再審無罪が確定した元看護助手の西山美香さん(40)も駆けつけ「少しでも力になれることがあればと思い、来た。一刻も早い再審開始を」と話した。

〔共同〕

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