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スポーツ庁長官に室伏氏を起用 ハンマー投げ金メダル

2020/9/11 10:22 (2020/9/11 10:56更新)
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スポーツ庁長官に就任が決まった室伏氏

スポーツ庁長官に就任が決まった室伏氏

政府は11日の閣議で、9月末で任期満了となるスポーツ庁の鈴木大地長官の後任に2004年アテネ五輪の陸上・男子ハンマー投げ金メダリスト、室伏広治氏を起用する人事を決めた。発令は10月1日付。

スポーツ庁は15年10月に発足し、元競泳選手で同じく五輪金メダリストの鈴木氏が初代長官を務めていた。2代続けて実績を持つアスリート経験者を起用し、来年に延期となった東京五輪・パラリンピックに向けた強化活動などの推進を図る。

室伏氏はハンマー投げで「アジアの鉄人」と呼ばれた室伏重信氏の長男。00年シドニーから4大会連続で五輪に出場し、12年ロンドン大会でも銅メダルを獲得した。14年には、20年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会のスポーツディレクターに就任し、競技運営計画の策定に関わり外部との調整や情報発信を担ってきた。選手としては16年6月、第一線から退く意向を表明した。

■東京五輪へ連携強める

東京五輪・パラリンピック組織委員会で要職にあった室伏氏の転出は、新型コロナウイルスの影響で1年延期になった東京大会の実現に向け、国と組織委、東京都などの連携強化を表す象徴的人事といえる。

鈴木長官の任期は東京大会をにらみ、2017年9月に3年更新された。コロナ禍で大会が延期となったことで、もう1年延ばす選択肢もあっただろう。

だが、スポーツ庁はここ数年相次いだ競技団体のガバナンス不祥事を受け、昨年6月に役員の在任期間や再任回数に制限を設ける「ガバナンスコード」を策定したばかり。当時、鈴木長官は竹田恒和・前会長の退任騒動に際し、東京五輪を見据えて役員の定年延長を模索する動きを見せた日本オリンピック委員会(JOC)をけん制する発言もしている。スポーツ庁発足から在位5年、年齢も53歳と若いが、「監督官庁として後ろ指を指されるような状況は避けたのではないか」(スポーツ界関係者)。

ロンドンオリンピックの陸上男子ハンマー投げに出場した室伏氏(2012年8月)

ロンドンオリンピックの陸上男子ハンマー投げに出場した室伏氏(2012年8月)

後任には官僚出身者やパラリンピック関係者などの名前も出たが、室伏氏は一貫して有力候補だったようだ。現役時代はその実力に加え、反ドーピングへの断固とした姿勢から海外選手からもリスペクトされた。英語も堪能で、国際スポーツ界での知名度もある。あるスポーツ庁関係者は「競泳金メダリストの鈴木氏から陸上金メダリストの室伏氏へ、五輪の花形競技によるバトンタッチは世間へのアピールにもなる」と語る。

もっとも、その手腕は未知数といっていい。室伏氏は大会組織委員会で16年から競技運営の全般をつかさどるスポーツ局長を務めてきたが、18年に財務省出身の中村英正企画財務局長(当時)と交代、現在はスポーツディレクターを務める。「顔役」として記者会見などへの登場は多いが、スポーツ局長のときより立場は軽くなっていた。

組織委、スポーツ庁双方の事情に明るい関係者は今回の人事について「(東京大会組織委員会の)森喜朗会長の意向もあると思う」と語る。大会準備や国際オリンピック委員会(IOC)を知る室伏氏を霞が関に送り込むことは、五輪に招致から関わり、森会長とも信頼関係の強かった安倍晋三首相が辞任するなかで国との情報共有や意思統一にもつながる。

大会実現はいま、コロナ対策が握る。1年延期により、組織委と東京都の財政的余裕の乏しくなるなかで、大会準備で国のコミットメントが増すのは間違いない。スポーツ政策は健康増進やビジネス創出など多岐にわたるが、新長官もまずは選手強化など東京大会の準備に傾注することになる。

室伏 広治氏(むろふし・こうじ)中京大院博士号取得。2014年東京医科歯科大教授。15年日本オリンピック委員会理事。静岡県出身、45歳。
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