欧7カ国、トルコに警告「対話応じなければ制裁も」
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【パリ=白石透冴】フランス、イタリア、ギリシャなど南欧7カ国は10日、海洋権益などを巡り欧州との関係が悪化するトルコに対し、対話に応じなければ欧州連合(EU)が制裁を科す用意があるとの声明を発表した。両者の緊張が高まっている。

7カ国の首脳は地中海の仏コルシカ島で会議を開いた。会議後の声明で「トルコが対話に応じず、一方的な行動をやめない場合」に制裁の選択肢を検討するとした。9月24~25日に開くEU首脳会議で議題となる可能性があるという。
会議後の記者会見でマクロン仏大統領は、トルコによる「一方的な挑発、違法なガス探査、主権への脅しがある」などと説明した。
トルコはギリシャとキプロスが権益を主張する東地中海でガス探査を始めており、火種となっている。EU側はトルコが必要な対話に応じていないとしている。
政情不安が続くリビアを巡っても、フランスとトルコは緊張関係にある。フランスは東部の軍事組織「リビア国民軍(LNA)」を支持するとされ、トルコは西部を拠点とする暫定政権を支援している。