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ミャンマー軍系企業「迫害の資金源」 人権団体報告書

【ヤンゴン=新田裕一】国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは10日、ミャンマーの国軍系企業の株主に国軍部隊が含まれ、配当が軍の資金源になっていると示す報告書を発表した。イスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害など「人権侵害を支えている」と指摘。合弁を組む外国企業には国軍系企業との提携の解消を求めた。

国軍系企業のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)は、金融、農業、鉱山採掘など幅広い事業を手掛ける複合企業。国軍最高司令官らの監督下にあり、取締役は全員が軍人か退役軍人が務める。現役兵や退役軍人の「福祉」への貢献を企業目的に掲げている。

アムネスティの報告書によると、MEHLの株式の一部は国軍の地方司令部や部隊が保有する。2017年にロヒンギャの村での掃討作戦を指揮した司令部も含まれる。各部隊に支払われた配当金の具体的な使い道は不明だ。

アムネスティはミャンマー政府に対し、MEHLを国営企業に改組し、国軍から切り離すなどの改革を提言した。収益で基金を設置し「人権侵害の被害者の救済にあてるべきだ」と求めた。

国連人権理事会の調査団も19年8月、国軍の経済活動に関する報告書をまとめ、外資企業に国軍系企業との関係の解消を求めていた。キリンホールディングス(HD)や韓国ポスコなどが合弁事業を手掛ける。

キリンHDはビール事業でMEHLとの合弁会社2社に各51%出資している。アムネスティの報告書を受けた10日の声明では「合弁事業からの収益は軍事目的に使用しない条件で合弁契約を締結した」と強調。現在、外部企業を起用して財務や企業統治体制の精査を行っており、「年内の完了を目指す」と表明した。

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