ダイハツ、外部から新発想 副業人材公募を発表

働き方改革
2020/9/10 17:18
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ダイハツは次世代移動サービスの開発を急ぐ(2019年に公開された自動運転コンセプト車)

ダイハツは次世代移動サービスの開発を急ぐ(2019年に公開された自動運転コンセプト車)

ダイハツ工業は10日、社外の人材に副業で働いてもらう制度を始めると正式に発表した。国内自動車大手8社では初めて。自動車業界は「100年に1度」と言われる変革期を迎えており、スマートフォンで予約する相乗りバスなど次世代移動サービス「MaaS」の事業開発が重要だ。自社による人材育成には限界があり、働き方を柔軟に見直して外部の知見や発想を取り込む。

同日からビズリーチ(東京・渋谷)を通じて募集を開始した。対象は自動車を使った新しいサービスの企画や必要な車体設備の開発、自治体との調整ノウハウがある人材など。個人に業務委託する契約で勤務は週1日程度。月1回の会議や現地視察などを除けば遠隔勤務とする。期間は3カ月程度で、報酬は月10万~15万円だ。

ダイハツは「社外から新しい価値観をもった人材を取り入れ、『コトづくり』など新サービスを強化していく」と説明する。例えば生鮮食品の移動販売には冷蔵設備の知見が必要だ。過疎地でサービスを展開するには交通機関や自治体との調整が不可欠。そのようなノウハウを持った電機メーカーの社員や公務員経験のある人材を想定しているようだ。

背景には「自前主義」では競争に出遅れるとの危機感がある。パーソル総合研究所(東京・千代田)の小林祐児上席主任研究員は「自動車メーカーは生産効率化が得意分野。車両とサービスなど異なる価値を掛け合わせて技術革新を起こせる人材は少なかった」と指摘する。

ダイハツは自社の車両を使った地域活性化の試みを始めている

ダイハツは自社の車両を使った地域活性化の試みを始めている

ダイハツは次世代移動サービス関連で経験者の中途採用にも動いている。ただトヨタ自動車などとは知名度に差があり、関西拠点であることもネックだった。遠隔勤務による副業であれば関心を示す人材が増えるとの期待があり、新型コロナウイルス下でテレワークが普及してきたことも追い風になると見る。

副業人材の募集はライオンやZホールディングス傘下のヤフーなども相次いで始めている。パーソル総研の小林氏は「副業は給与だけでは選んでもらえない」と説明する。事業の発展性や地域への貢献、スキルアップの可能性を明確に示すことが、魅力的な人材の確保につながりそうだ。(佐藤遼太郎)

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