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アマゾン、1400社に20億円返金 公取委は行政処分見送り

(更新)
アマゾンジャパンは改善計画に、納入元に与えた損害相当分を返金するほか、「利便性向上」などの名目で納入元に求めていた「協賛金」の仕組みを見直す方針を盛り込んだ

アマゾンジャパン(東京・目黒)が通販サイトでの値引き分の一部を納入元の業者に求めるなどした問題で、公正取引委員会は10日、同社が申請した「確約手続き」に基づく改善計画を認めたと発表した。アマゾンジャパンは約1400社に計約20億円を返金し、公取委は行政処分を見送る。

認定は10日付。アマゾンジャパンは改善計画に、納入元に与えた損害相当分を返金するほか、「利便性向上」などの名目で納入元に求めていた「協賛金」の仕組みを見直す方針を盛り込んだ。公取委は独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いが解消されると判断した。

公取委によると、アマゾンジャパンは2016年5月の設立以降、通販サイトで同社が販売する日用品や小型家電などの納入元業者に対し、値引き額の一部補填や過剰在庫の返品に応じさせることがあった。また仕入れ価格の数%から10%の割合で「ベースコープ(協賛金)」と呼ばれる支払いを求めていた。

協賛金の負担などに応じた業者の中には、アマゾンの影響力の大きさからやむなく従ったケースもあったとされる。公取委は取引上の強い立場を利用して不利益を与えることを禁じる「優越的地位の乱用」にあたる疑いがあるとして18年3月、独禁法違反の疑いで同社を立ち入り検査した。

公取委は検査と並行してアマゾンジャパンと調整を重ね、20年7月に通常の審査から確約手続きに移行できることを同社に通知した。アマゾンジャパンは協賛金の割合を全ての納入元業者で一律としたうえで内容を明確化するなどの改善策をまとめ、8月下旬に確約手続きを申請したという。

確約手続きは、調査を受けた事業者が改善計画をまとめ、公取委が十分と認めた場合に行政処分を見送る制度。環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の協定「TPP11」の発効に伴い、18年12月に導入された。適用は5例目。

アマゾンジャパンはこれまでにも、自社の通販サイト「マーケットプレイス」の出品者に競合電子商取引(EC)サイトと同等か、より有利な価格・品ぞろえで出品させる「最恵待遇(MFN)条項」を巡り、16年、公取委の調査を受けた。

また19年2月にも、新たに導入予定だったポイント還元策が、原資を出品者が負担する仕組みだったため、公取委が調査に入った。いずれも同社が自主改善したため、調査は打ち切られた。

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