Jパワー、大間原発の稼働2年延期 審査長期化で

Jパワーは10日、建設中の大間原子力発電所(青森県大間町)の工事再開時期を従来の想定より2年程度延期し、2022年後半とする方針を明らかにした。原子力規制委員会による安全審査が長期化しているため。26年度ごろとしていた運転開始時期も28年度ごろになる。同原発の工事延期は4度目。
同日、Jパワーの倉田一秀常務執行役員が地元の大間町議会で報告した。一連の安全審査が完了していないことなどから、26年度ごろの運転開始は難しいと判断した。
大間原発は08年に着工したが、11年の東京電力福島第1原発事故を受け工事が停滞している。同原発ではウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が使用される予定で、日本のプルトニウム保有量の削減が期待されてきた。稼働が再度延期することで、国の原子力政策などにも影響がでそうだ。