マセラティ、あえて内燃スーパーカー 「MC20」発表

2020/9/10 4:53
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マセラティが発表したスーパーカー「MC20」(9日、イタリア北部モデナ)

マセラティが発表したスーパーカー「MC20」(9日、イタリア北部モデナ)

【モデナ(イタリア北部)=深尾幸生】イタリアの高級車メーカー、マセラティは9日、新型高級スポーツカー「MC20」を発売すると発表した。電動化が自動車業界のトレンドとなるなか、あえてガソリンエンジンを新開発し、イタリアのフェラーリやランボルギーニが得意とするスーパーカーの分野に参入する。

MCは「マセラティ・コルセ」の略でコルセはレーシングを意味する。独自開発のV型6気筒エンジンを搭載し、最高出力は630馬力だ。シャシーなどに炭素繊維を多用し、重量を約1500キログラム以下に抑えた。静止状態から時速100キロメートルまでの加速は2.9秒以下だという。

跳ね上げ式のドアを採用し、スーパーカーらしさを演出する。年内にイタリアのモデナ工場で生産を始める。日本での価格は2650万円だ。

マセラティはこれまで、かつて同じフィアットグループだったフェラーリなどからエンジンを調達していた。今回のエンジンは20年以上ぶりに自社で生産する。

新型コロナウイルスの影響で発表会は当初予定の5月からずれこんだ。発表会ではマセラティのダビデ・グラッソ最高経営責任者(CEO)が「いまこそ大胆になるときだ。電動化、自動運転とならんでこのエンジンがマセラティの未来の礎石となる」と述べ、MC20のエンジン音を会場に響かせた。

マセラティは欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)傘下で最も価格帯が高いブランドだ。販売台数ではFCAのグループ全体の1%に満たないが、調整後のEBIT(利払い・税引き前利益)では好調だった17年に5億6000万ユーロ(約700億円)と全体の1割弱を稼ぎ出した。ただ18年後半から不振に陥り、19年のEBITは赤字に転落していた。

マセラティは「クアトロポルテ」などのセダンを得意とし、スーパーカーは手がけていなかった。同社によるとMC20やフェラーリなどのスーパーカーの市場は18年に1万9千台。まず利幅の大きいスーパーカーの投入で業績とイメージの回復を目指す。

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