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コロナ接触追跡の端末、全住民に配布へ シンガポール

【シンガポール=中野貴司】シンガポール政府は9日、新型コロナウイルスの感染者と接触した人を追跡する携行端末を全住民に無料配布することを決めた。大規模イベントなどに入場する際、携行端末か追跡アプリで入退場を記録する手法も検討し、濃厚接触者を特定しやすくする。

政府は3月に、新型コロナの感染者と至近距離にいた人を特定するスマートフォンのアプリ「トレース・トゥギャザー」を開発し、無料で配布した。これまで人口570万人の4割強に相当する約240万回ダウンロードされたものの、アプリを常時稼働させていない住民も多く、実効性が課題になっていた。

政府はアプリを補完するため、同じ機能を持つ新端末を開発し、6月末からスマホを持たない高齢者などに限定配布していた。14日から対象を全住民に広げ、11月までに配り終える計画だ。

9日に記者会見したバラクリシュナンIT(情報技術)担当相は「端末の携行は義務ではない」と断った上で、「濃厚接触者を綿密に追跡できれば、よりコロナ前に近い生活に戻れる可能性がある」と国民に協力を求めた。アプリや端末の導入によって、3~4日かかっていた濃厚接触者の特定が、大半の場合1日で済むようになっているとも強調した。

大規模イベントに入場する際、携行端末か追跡アプリで入退場を記録する方式に変われば、入場者は端末かアプリを使わざるをえなくなる。政府はまずは幾つかの場所で試行し、効果を検証するとしている。

ただ、国民の間では政府に行動履歴を把握される恐れがあるとの不安や懸念が根強い。望まないのにアプリや端末を利用せざるをえなくなる場面が増えれば、国民の不満が高まる可能性がある。

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