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外相、米中対立下の外交舵取り

外交を担い国際舞台に立つ機会が多い外相は、内閣の顔の一つである。正式名称は「外務大臣」で、日本の内閣制度が始まった1885年以来、一度も名称が変わっていない歴史あるポストだ。有力政治家が就くことが多く、戦後の首相のうち外相経験者は吉田茂氏ら10人いる。2000年の森喜朗氏以降の8人では麻生太郎氏が経験者だった。

第2次安倍内閣が発足した2012年以降は岸田文雄、河野太郎、茂木敏充の3氏が務めた。いずれも「首相候補」に目される。岸田氏は米国のカウンターパートであるケリー国務長官らと信頼関係を築き、オバマ大統領の広島訪問を実現した。河野氏は得意の英語を生かし、在任2年あまりで123カ国・地域を訪問した。茂木氏は8月、新型コロナウイルスの感染拡大後、初めての外国訪問として欧州連合(EU)を離脱した英国を訪れた。通商協定交渉の大半の分野で「実質合意」にこぎつけた。

新政権も外交の基軸は日米同盟に置く。11月の大統領選後の米国との関係強化を外相が担う。安倍内閣が積み残したロシアとの平和条約締結交渉や、北朝鮮による日本人拉致問題などの外交課題も引き継ぐ。延期になった中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席の国賓来日も実現は見通せない。菅義偉氏は総裁選の政策集で「日米同盟を基軸とした外交・安全保障政策を展開する」と明記したうえで「中国など近隣国との安定的な関係を構築する」とも書き込んだ。米中対立が深まる状況下の舵取りを外相が担う。

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