自民党総裁選、3氏が「出産費用の軽減」など訴え
少子化・女性政策で論戦 党主催公開討論会

菅内閣発足
2020/9/9 20:30
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自民党総裁選に出馬した石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長が9日、少子化や女性政策で論戦を交わした。同党主催の討論会で若年層が関心を寄せる出産・子育てなどの分野で政策を訴えた。

出産や子育てでは負担軽減策を各氏が示した。菅氏は待機児童問題を解消すると主張した。「出産を希望する世帯を広く支援する」と述べ、不妊治療への保険適用を改めて唱えた。

4月から始めた男性国家公務員の1カ月以上の育休取得の利用をさらに進める方針を示した。安倍政権の官房長官として幼児教育・保育の無償化などに取り組んできたことにも言及した。

岸田氏は「出産費用を実質ゼロにするような後押しも大事だ」と語った。正規分娩の場合、分娩費などは自己負担で、健康保険から支給される出産育児一時金で全額を補えない場合もある。受診や入院などの費用の支援を検討する見通しだ。

岸田氏は地方で自治体とNPOが協力して結婚を後押しする仕組みも提案した。「都市部は少子化対策の環境が整わない中で人口が密集している」と指摘し、人口集中の解消を訴えた。

石破氏は海外の事例を挙げて「男性が家事に費やす時間が長いほど第2子、第3子が生まれる」と説いた。男性が家事を分担する社会づくりを進めると話した。石破氏は「東京一極集中の是正」を主張している。子育てしやすい地方に移住を促す政策が重要だと強調した。

女性政策でも菅氏は安倍政権の路線継承を唱えた。企業に女性採用の数値目標を義務づけた女性活躍推進法に基づいて取り組む意向だ。「目標を外側からつくり、女性が活躍できる環境をつくるのが大事だ」と述べた。

岸田氏は「女性政策の予算は世界平均の半分以下だ」とデータを示し、関連予算を増やすと表明した。乳がんや子宮がんの検査費用の支援など、女性向けの医療環境を整備すると明言した。

石破氏は男女の賃金格差を解消し、シングルマザーの所得向上にも取り組むと説明した。

若年層向けの政策では、菅氏は新型コロナウイルス禍でアルバイト収入が減った学生に対する経済支援について言及した。岸田氏は「将来的には国が高等教育の費用を出し、能力に応じて返してもらう制度を考えてもいい」と話した。石破氏は「(家庭の)経済力の格差が学力の格差になり、連鎖を生む社会を断ち切る」と訴えた。

憲法改正に関しては菅氏が「与野党の枠を超えて建設的な議論がされる環境をつくりたい」と表明した。岸田氏は「国民の理解を得ていない」との見方を示し、石破氏は「まず国民投票法(の改正)を成立させよう」と唱えた。

雇用政策では菅氏は最低賃金の引き上げを掲げる。岸田氏は格差の是正や中間層への支援に焦点を当てている。石破氏は地方や低所得者層の雇用と所得の向上を重要政策に挙げている。

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