福島第1の処理水処分 「影響出ない方法は」茨城知事

2020/9/9 17:10
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福島第1原発処理水に関する第6回意見聴取会(9月9日、東京・港)

福島第1原発処理水に関する第6回意見聴取会(9月9日、東京・港)

経済産業省は9日、東京電力福島第1原子力発電所にたまる処理水の処分に関する6回目の意見聴取会を開いた。茨城県の大井川和彦知事は「地域社会や環境に影響が出ない処理方法が本当にないのか具体的な説明を求めたい」と国に要望した。

福島県に近い太平洋沿いの宮城県、茨城県、千葉県などの意見を聞いた。3県からは「復旧・復興に10年を要した。処分を決めれば新たな風評被害が出る」(宮城県の遠藤信哉副知事)といった声が相次いだ。

千葉県の滝川伸輔副知事は「生産者や流通加工業者の不安の声を直接聞いてほしい」と訴えた。漁業関係者や観光業者などの懸念が根強く、3県は有効な風評対策を国に求めた。

経産省の松本洋平副大臣は終了後、記者団に「そんなに多くの時間は残されていない。いつまでも決定を先送りできない」との認識を示した。

処理水については2月に経産省の有識者小委員会が、国内で実績がある海洋放出が「より確実に処分できる」との報告書をまとめた。経産省は処分方法の決定に向けて4月に関係者の意見聴取を始めた。今後、さらに漁業、農業の全国団体などから意見を聴取したうえで、処分方法を決める。

2011年に炉心溶融事故を起こした福島第1原発では、高濃度の放射性物質に汚染された水が発生し続けている。東電は専用装置で主要な放射性物質を取り除いた処理水として敷地内のタンクにためている。タンク約1000基に約123万トン(8月20日時点)がたまっている。

東電は20年中に計137万トン分のタンクを確保するが、22年夏ごろに満杯になるとしている。処分を決めても、準備に約2年かかるとされており、猶予はなくなりつつある。

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