カリフォルニア山火事、焼失面積最大に 熱波が原因

北米
2020/9/9 14:44
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【シリコンバレー=白石武志】熱波に見舞われている米カリフォルニア州で山火事被害が広がっている。今年に発生した火災による山林の焼失面積は過去最大となった。一部地域では送配電網からの出火を防ぐための計画停電も始まり、住民生活の重荷となっている。

カリフォルニア州では落雷などで多くの山火事が同時発生した=AP

州政府によると州内では今年に入り、7600を超える山火事が発生し、東京都の4.2倍にあたる約9300平方キロメートルの山林が焼失した。例年は枯れ木が増える秋から頻発するが、今年はすでに過去最悪だった18年の焼失面積(約7900平方キロメートル)を上回った。

多くはすぐに鎮火したが、約25の大規模な山火事は乾燥や強風で被害が広がった。8日までに州内で3400軒を超える家屋が破壊され、約4万2千人が避難生活を強いられた。8日に記者会見したニューサム知事は「近代において見たことのない課題に直面している」と述べた。

カリフォルニア州には近隣の州に加えてイスラエルなど海外からも応援が駆けつけた。1万4千人近い消防士らが消火活動にあたるが、必要な人手や機材は足りていない。例年ならば服役中の受刑者が消火活動にあたるが、米メディアによると今年は新型コロナウイルスで十分な人数を動員できていない。

州南部のロサンゼルス郡では9月6日に同地の観測史上最高となるセ氏49.4度を記録した。乾燥や強風など山火事が発生しやすい気象も続く。

熱波で州内の電力供給も綱渡りだ。冷房の稼働が増えた影響で先週末のピーク時の消費電力は通常より2割多く、供給能力の上限に接近した。大規模停電を避けるため、州政府は港湾や工場などの大口需要家に節電を呼びかけている。

州北部の電力・ガス大手PG&Eは19年、山火事が原因となって経営破綻した。同社は山火事の広がりを警戒し、7日夜から一部地域で計画停電を始めた。これまでに約17万人の住民が影響を受けている。州南部の電力供給をになうSCEも計画停電を検討している。

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