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英法務当局トップが辞任 離脱合意の修正方針に不満か

(更新)
英国とEUのFTA交渉が膠着する中での政府高官の辞任に波紋が広がった=ロイター

【ロンドン=中島裕介】英政府は8日、法務当局トップのジョナサン・ジョーンズ氏が辞任したことを明らかにした。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は同日、ジョンソン政権が1月末に発効した欧州連合(EU)との離脱協定の一部を修正しようとしていることへの不満が原因だと報じた。EUとの自由貿易協定(FTA)交渉が膠着する中での高官の辞任で波紋が広がっている。

首相官邸の報道官は8日、ジョーンズ氏の辞任を認めた上で「彼の長年の奉仕に感謝する」と語った。辞任の理由は説明しなかった。本人も公表していない。ジョーンズ氏の地位は英政府内で最上級の法務担当官で、法定文書の起草や政府が計画する新法案への助言などを担っていた。

複数の英メディアは7日、ジョンソン政権がEU離脱で最大の懸案だった英領北アイルランドの国境問題に関するEUとの合意の一部を、国内法で骨抜きにする準備をしていると報じた。FTA交渉が決裂した場合の善後策だとされているが、交渉を優位に立って進めるためのEUに対する圧力だとの見方もある。

FTは、こうした政権の方針にジョーンズ氏が強い不満を示し、辞任につながったと報じた。離脱協定の重要項目である国境問題に関する合意を修正すれば、EUとの約束の違反にあたる可能性が高い。国内外からの批判は強まっている。

英国の国内法は9日に発表される予定で、詳細はまだ明らかになっていない。ルイス北アイルランド担当相は新法が「具体的で限定された方法で国際法を破ることになる」と認めた。首相官邸の関係者は「離脱協定内の曖昧な部分の解消」が目的で、協定を骨抜きにする意図はないと語る。

ジョンソン政権ではジョーンズ氏だけでなく内閣官房や外務省などでも政府高官の辞任が相次いでいる。ジョンソン氏や側近による強引な政治主導のスタイルが官僚機構とのあつれきを生んでいるとの指摘も出ている。

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