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武田薬品、独社に600億円で売却 非中核の一部医薬品

武田薬品工業は8日、欧州とカナダなどで販売している一部医薬品をドイツの製薬会社ケプラファームに売却すると発表した。売却額は約5億6200万ドル(約600億円)。武田はアイルランドの製薬大手シャイアー買収で膨らんだ負債を圧縮するため、非中核事業の売却を加速。がんや希少疾患分野といった中核事業に集中する。

武田とケプラファームが事業の売却について契約を結んだ。2021年3月末までに完了する予定。ケプラファームは1998年設立で、他社からの医薬品の買収を通じて成長してきた。

武田が売却するのは主に欧州とカナダで販売する医療用医薬品。生活習慣病や抗炎症治療薬、カルシウム製剤などで、19年度の売上高は計約2億6000万ドルだった。製造は今後も武田が担い、従業員の移籍もないとしている。

武田は近年、計100億ドルの目標を掲げて非中核事業の売却を進めている。これまでスイスのノバルティスに医療用目薬事業を売却したほか、中近東やアフリカ、ロシアなどで医療用薬や一般用医薬品(大衆薬)事業の一部を売却してきた。

8月には日本で大衆薬を手がける武田コンシューマーヘルスケア(東京・千代田)について、米投資ファンド大手のブラックストーン・グループに約2400億円で売却すると発表。100億ドルの目標は達成したが、武田は「引き続き非中核事業の資産売却を検討していく」としている。

武田は今後の重点分野として、がんや希少疾患、神経精神疾患、消化器系疾患などを挙げている。

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