映画「ホテル・ルワンダ」のモデルを逮捕
大統領は「誘拐」否定

2020/9/8 16:56
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逮捕され手錠姿で撮影されたルセサバギナ氏(8月31日、キガリ)=ロイター

逮捕され手錠姿で撮影されたルセサバギナ氏(8月31日、キガリ)=ロイター

【カイロ=久門武史】東アフリカのルワンダで1994年に民族虐殺があった際、多くの市民を保護し、米映画「ホテル・ルワンダ」のモデルになったホテルの元支配人ポール・ルセサバギナ氏が同国で逮捕された。かねてカガメ政権を批判していた。家族は滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)で誘拐されたと主張し、カガメ大統領は全面否定している。

カガメ氏は6日、逮捕劇について地元メディアに「誘拐はなかった」と強調した。「彼は自ら信じ求めるところに基づいてここに来た」と断じたが、経緯は謎で国際社会の関心を呼んでいる。

ルワンダ当局は8月31日、首都キガリでルセサバギナ氏をテロなどの疑いで逮捕したと発表した。27日にUAEのドバイに入ったと家族に連絡した後、消息が分からなくなっていた。家族は、同氏が自発的に帰国することはないと訴えている。

ルワンダでは94年、80万人が犠牲になったとされる民族虐殺があった。キガリの高級ホテル支配人だったルセサバギナ氏は、虐殺から逃れようとした市民をホテルでかくまい、1268人を救ったとされる。映画で描かれ、米政府から表彰を受けた。ベルギーや米国で暮らしてきた同氏は、カガメ氏の長期政権を厳しく批判してきた。

カガメ氏は虐殺で荒廃した国を建て直し、IT(情報技術)の活用などで高い経済成長を成し遂げた。ルワンダは「アフリカの優等生」との評価を得た。一方、前回大統領選の対抗馬が投獄されるなど、反対勢力を弾圧する強権指導者との批判がある。カガメ氏は連続3期目で20年近く国政トップに立っている。

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