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国内男子ゴルフ、再開もコロナ禍で深まる危機

ゴルフジャーナリスト 地平達郎

男子ゴルフの国内開幕戦となったフジサンケイ・クラシックは星野(右)の優勝で盛り上がった=代表撮影・共同

コロナ禍にあっても再開が相次いでいた日米・男女ゴルフツアーの中で唯一、取り残されていた国内男子が、9月第1週のフジサンケイ・クラシックでようやく開催にこぎつけた。1月にシンガポールオープンが行われているが、今回が事実上シーズン初戦となった。

待ちかねていた選手たちの意気込みもあってか見ごたえのある試合展開となり、星野陸也がプレーオフで堀川未来夢を下して大会2度目の優勝を果たした。この間、主催のフジテレビがCS、BS、地上波の3つを駆使して生中継するなど、大成功のリスタートとなった。

ところが後が続かない。9月第3週のANAオープンから10月第2週のブリヂストンオープンまで4試合がすでに中止を決めており、次の試合は1カ月以上も先、10月第3週の日本オープンまで待たなくてはならない。もし、フジサンケイが開催されていなかったら、国内男子ツアーはとんでもない状況になっていただろう。

日米の他のツアーのここまでを振り返ってみよう。

国内女子ツアーは6月第4週のアース・モンダミンカップで開幕。その後、約1カ月半空いたが、8月最終週からは完全に軌道に乗り、今後、11月第4週のツアー最終戦まで12試合中、中止が決まっているのは2試合で、残る10試合は開催に向けて努力を続けているという。

まさに「復活」と言ってもいい状況である。

国内女子ツアーは8月最終週から開催が軌道に乗っている(6日、ゴルフ5女子で優勝した小祝さくら)=代表撮影・共同

世界最大の米男子ツアーはさらに活発に動いてきた。6月第2週に再開した後、中止の大会もあったが、現在はほぼ毎週開催されている。その間、メジャー大会を中心に日程変更も行われ、5月から8月に変わった全米プロ選手権では日系のコリン・モリカワが優勝。9月第3週には6月から変更になった全米オープン、11月第2週には4月から移動のマスターズトーナメントが開催され、一気に盛り上げようとしている。

米女子ツアーも、7月最終週に再開したあと順調にスケジュールをこなし、こちらも日程変更したANAインスピレーション、全米女子プロ選手権、全米女子オープンのメジャー3大会を今後に予定している。

こうしてみてみると、日米・男女4ツアーの中で、日本男子が完全に後れを取っている。他の3つのツアーが、何とかしてツアーを再開しようと頑張ってきた、あるいは再開したのに対し、努力はしたかもしれないが、国内男子ツアーとそれを主管する日本ゴルフツアー機構は、結果としてほとんど何もできなかった、何もしなかった、としか映らない。

昨年はタイガー・ウッズの優勝で大いに盛り上がったZOZOチャンピオンシップが、コロナ下での選手移動の問題、しかも米PGAツアーとの共催という難しさもあったかもしれないが、日本での開催から米国開催に変更されてしまったのも寂しい限りだ。

そうでなくとも、国内男子ツアーは「危機」がうんぬんされている。昨年の賞金ランキング上位65人中、外国人選手が31人と、約半数を占めている。次から次に若い選手が現れてさらに人気がアップする女子とは対照的に、男子には若手があまり出てこない。

ファンが離れてしまう前に動き出さないと手遅れになる。この日本に、日本プロゴルフ協会と日本ゴルフツアー機構の2つの組織が必要なのか、そのあたりも本気で考える時がきている。

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