日経平均反発 終値184円高の2万3274円

8日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、前日比184円18銭(0.80%)高の2万3274円13銭で終えた。前日の欧州株高や新型コロナウイルスの収束による景気回復への期待を背景として景気敏感株を中心に買いが入った。午後のアジア株や時間外取引の米ダウ先物が堅調だったことも追い風となった。
内閣府が8日発表した8月の景気ウオッチャー調査(街角景気)は、街角の景気実感を示す現状判断指数(季節調整済み)が43.9と4カ月連続で改善した。景気の先行きに明るさが出てきたとして不動産、サービス、電気機器などの出遅れていた業種が上昇した。
自民党総裁選に立候補した菅義偉官房長官は8日午後、本部で開いた立会演説会で最低賃金の全国的な引き上げに前向きな姿勢を示した。市場からは「足元では総裁有力候補である菅氏の経済政策に対する安心感も投資家心理を上向かせている」(みずほ証券の倉持靖彦ストラテジスト兼エコノミスト)との見方があった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発し、終値は前日比89.26ポイント(0.61%)高の1万4636.19だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、11.15ポイント(0.69%)高の1620.89で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆941億円。売買高は10億7485万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1757と、全体の約8割を占めた。値下がりは344、変わらずは71だった。
個別ではファストリ、リクルート、アサヒ、信越化、キーエンス、三井不などが買われた。一方、任天堂、ダイキン、エーザイは軟調。前日に急落したソフトバンクグループ(SBG)はきょうも安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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