7月の消費支出7.6%減 感染再拡大で減少幅広がる
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総務省が8日発表した7月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は26万6897円と物価変動の影響を除いた実質で前年同月から7.6%減った。4~5月の2桁減から6月は1.2%減に持ち直していた。新型コロナウイルスの感染が再拡大した7月は減少幅が再び広がった。衣料品や交通費が減った。
前年実績を下回るのは消費税率を10%に上げた2019年10月から10カ月連続。コロナ禍の影響で減少率は3月に6.0%、4月に11.1%、5月に16.2%まで広がった。5月25日に政府が緊急事態宣言を解除し、6月はいったん持ち直していた。季節調整済みの前月比も6.5%減と2カ月ぶりに減少した。
品目別に前年比をみると、6月に6.9%減だった洋服が7月は25.3%減と減少幅が広がった。6月に25.9%増と増えていた下着類は6.2%減とマイナスに転じた。感染再拡大に加え「通常7月に実施するセールを6月に前倒しした影響が出た」(総務省)。
6月に34.3%増えた鉄道通勤定期代は7月は37.4%減となった。6月に69.9%増だった通学定期代も56.2%減となった。緊急事態宣言後に定期を買い替えた反動で7月は急減した。航空運賃も86.9%減と6月より減少幅が広がった。
レジャーや外食関連も不振が続く。パック旅行費は89.1%減、映画・演劇等入場料は85.2%減、遊園地入場・乗り物代は71.1%減だった。外食の食事代は26.7%減、飲酒代は54.0%減と大幅に減っている。