スポーツ > 競馬 > ニュース > 記事

競馬

中央競馬、無観客も業績好調 ネット投票けん引

2020/9/7 22:45
保存
共有
印刷
その他

コロナ禍で半年以上、無観客開催を続けている中央競馬が、前年を上回る売り上げを記録している。夏季競馬の最終日だった6日を終えた時点で、1兆9734億9599万4600円で前年比1.0%増。7月から一部の場外施設で現金による馬券発売を再開したものの、ほとんどをネット発売に依存する状況。昨年の売上全体に占めるネット・電話投票の比率が70.4%だった点を考慮すると驚異的といえる。

中央競馬は夏場も業績が堅調だった(5日・新潟競馬場)

中央競馬は夏場も業績が堅調だった(5日・新潟競馬場)

前年比プラスに転じたのは8月8日だった。無観客態勢入り当初は、1日の売り上げが前年比80%台前半で、年明けからの実績も前年比大幅減となっていた。だが、5月半ばを境に前年比プラス基調に転じると、週を追うごとに減少幅を圧縮していった。一方で、競馬場や場外施設での購入者が増えるG1競走は苦戦していたが、5月17日のヴィクトリアマイル(東京)が前年をわずかに上回ったのに続き、6月28日の宝塚記念(阪神)は、3年ぶりに200億円の大台を突破。7月以降も業績堅調が続いている。

売り上げを支えるネット投票の会員数は、6日現在で477万1807人。無観客態勢入り直前の2月23日に比べて36万4千人以上も増えた。8月下旬に使用履歴が4年ない会員約13万7千人を一括解約しており、その前の会員数は490万人に迫っていた。ネット投票の売り上げは前年比34%増を記録しており、会員1人当たりの購買額が急増したことがわかる。

感染拡大状況との関連で見ると、無観客態勢入り直後の4週は、前年比15%以上の落ち込みだったが、感染者数が急増した3月下旬以降、下げ幅が2~3%台に縮小。政府が緊急事態宣言を発出し、在宅が勧奨されるとともに、回復傾向が目立ち始めた。当時はプロ野球もサッカーJリーグも再開の見通しが立たず、在宅で楽しめる数少ないレジャーとして注目を集めたようだ。競合するパチンコも、緊急事態宣言とともに大半の店舗が休業。追い風となった。

無観客態勢入り以降、専門局「グリーンチャンネル」は無料放送を続けており、従来は無料視聴ができなかった午前中のレースの売り上げが伸びている。格の低い午前中のレースを購入するのは、経験値の高いファンが中心で、現在の売り上げもこうした層が支えている。

日本中央競馬会(JRA)は、業績の現状については「驚いている」(吉田正義・経営企画担当理事)という反応。原因としては「もともと公営競技は、(急速に普及した)スマートフォンと親和性が高い。レース検討に必要な情報集め、馬券購入に加えて、専門局に加入すれば、レースの映像も見られる。こうした土壌にコロナ禍が重なったのでは」と話す。

現在の売り上げは競馬産業全体に安心感を与えている一方で、無観客態勢が続くと、画面を見て馬券を買う繰り返しとなり、ギャンブルの側面だけが強調される懸念がある。今年はコントレイル、デアリングタクトと牡牝両方で無敗の3歳二冠馬が誕生したが、3月以降はファンの前で走っていない。「スポーツとしての競馬という部分が希薄にならないことが重要」と吉田理事。今後は、いかなる形でファン入場の道を開くかが大きな課題となる。

(野元賢一)

 日本中央競馬会(JRA)は7日、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止していた場外発売所(ウインズ)、非開催中の競馬場、地方競馬の発売施設(J-PLACE)での馬券発売を12日から全国に拡大すると発表した。
 東京、京都、阪神、札幌、新潟、小倉の各競馬場と、首都圏や中京圏、近畿圏を含む全国25のウインズ、19のJ-PLACEでの発売と的中馬券の払い戻しを再開(一部は13日から)。感染拡大防止のため、発売対象のレースを絞り、営業も午後2時までとする。10月4日まで競馬を開催する中山、中京の両競馬場では払い戻しのみを行う。
 全国で営業再開することから、これまで延長されてきた、2019年12月28日~20年2月23日発売の馬券の払い戻し期限を、一律に11月14日とすることも決めた。
保存
共有
印刷
その他

電子版トップスポーツトップ

競馬 一覧

 第81回菊花賞(25日・京都11R3000メートル芝18頭、G1)枠順が22日に決まり、史上3頭目となる無敗の3冠を目指すコントレイルは(2)枠3番に入った。
 日本ダービー3着のヴェルトライゼンデは …続き (22日 16:00)

無敗での3冠達成へ調整するコントレイル(栗東トレーニングセンター)=共同

 競馬の3歳クラシック三冠の最終戦、第81回菊花賞(G1)が25日、京都競馬場芝3000メートルで行われる。春の皐月賞、日本ダービー(ともにG1)を快勝し、2冠を達成したコントレイル(牡、栗東・矢作芳 …続き (20日 19:18)

 日本中央競馬会(JRA)は19日、2021年の日程を発表し、京都競馬場が整備工事で使用できないため、例年、京都が舞台の天皇賞・春、秋華賞、菊花賞、エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップのG1・5 …続き (19日 16:54)

ハイライト・スポーツ

[PR]