台湾、8月の輸出額 ファーウェイ向け特需で過去最高

2020/9/7 18:31
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【台北=中村裕】台湾の8月の輸出額が単月として過去最高を記録した。財政部(財政省)が7日発表した同月の輸出額は前年同月比8.3%増の311億ドル(約3兆3000億円)だった。米国が華為技術(ファーウェイ)への制裁を強化する9月中旬を前に、同社が半導体の確保を急ぎ、台湾に大量発注したことが輸出増につながった。

台湾の輸出は、好調な半導体がけん引している(台南市)=TSMC提供

台湾が強みを持つ半導体の好調で、台湾全体の輸出額は2カ月連続で増加した。財政部の蔡美娜・統計処長は記者会見で「8月の輸出の伸びは、米国のファーウェイに対する禁輸措置が要因だ。関連の台湾企業の出荷増を促した」と語った。

半導体の8月の輸出額は112億ドル(約1兆1900億円)。台湾の輸出全体の36%を占めた。蔡処長は、ファーウェイ関連の輸出増の規模は「15億~20億ドルに達しただろう」と説明した。ファーウェイの台湾依存が浮き彫りになった格好だ。

輸出全体でみても、スマートフォンを生産するファーウェイ向けの特需が鮮明に出て、中国大陸(香港含む)向けが22.9%増と大きく伸びた。米国向けの輸出も、半導体やデータセンター向けのサーバーなどが好調で、13.8%増だった。

輸出好調の背景には、新型コロナウイルスを機に世界で広がったネット利用の拡大もある。負荷がかかるデータセンターでのデータ処理には、高性能なサーバーと半導体が必要だが、世界でも生産国・地域はごく一部に限られる。台湾がその一つで、米中など各国から注文が殺到している。

米国企業では安全保障上の観点から、信頼する台湾企業への発注を増やす傾向も強まっている。サーバーではクラウド最大手の米アマゾン・ドット・コムや米マイクロソフトは鴻海(ホンハイ)精密工業から、米フェイスブックや米グーグルは電子機器受託製造サービス(EMS)世界3位の広達電脳(クアンタ)から、多くの製品を調達している。

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