ネットフリックス、国内有料会員が500万人を突破

2020/9/7 18:10
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動画配信大手の米ネットフリックスは7日、日本でサービスを始めた2015年9月から5周年を記念するオンライン記者説明会を開いた。国内の有料会員数が8月末で500万人を超えたことを明らかにするとともに、22年末までに日本発の実写オリジナル作品を15作品配信する予定も公表した。攻めの姿勢を鮮明に打ち出した格好だ。

ネットフリックスのコンテンツ・アクイジション部門の坂本和隆ディレクター (左)と佐藤信介監督

「国内のメンバー数は500万人を突破した。1つの通過点にすぎないが、身の引き締まる思いだ」説明会でコンテンツ・アクイジション部門の坂本和隆ディレクターは、こう話した。

同社は19年9月の国内有料会員数を約300万人と公表しており、約1年でおよそ200万人増えたことになる。坂本氏は「全世界で作品の多様化が急速に進んでいる」と説明した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「巣ごもり需要」が追い風になっているほか、独占配信した「愛の不時着」などの韓国ドラマも人気を呼んでいる。

日本製の作品が海外で受けているのも特徴で「全裸監督」や「攻殻機動隊」「バキ」など50以上の作品を全世界に配信している。劇場公開からネットフリックスの配信に切り替えて6月に公開したアニメ映画「泣きたい私は猫をかぶる」は、30カ国以上で見られた映画のうち上位10位以内に入ったという。

今後の事業計画として、22年末までに日本発の実写のオリジナル作品を15作品配信する方針。同社は現状のラインアップについて「実写の独自作品が少ない」とみており、アニメと並行して増やしていく計画だ。

現在は23年に配信予定の作品まで開発中だという。先駆けとして人気マンガ「今際の国のアリス」の実写ドラマ配信を今冬に予定している。

「ネットフリックスがいかに家庭に浸透して気軽に見られているかがよくわかる」。説明会に登壇した「今際の国のアリス」の佐藤信介監督は、こう述べた。佐藤氏は日本以外ではネットフリックスが独占配信した実写版「BLEACH(ブリーチ)」の監督も務めた。訪米した際には「タクシーの運転手とブリーチの話題で盛り上がった」と明かし、存在感の大きさを強調していた。

ネットフリックスで作品を届ける利点は「作品を全世界に一気に配信するため、国の垣根を越えていろんなリアクションが返ってくること」だという。「今際の国のアリス」の制作ではネットフリックスの担当者から「『予算などの制約を度外視して、まずこうしたいんだ、ということを我々に提案してほしい』と言われたことが印象的だった」と明かした。

ネットフリックスは「クリエーター重視」を理念に掲げる。坂本ディレクターは「クリエーターの要望に応えられる環境を用意して、魅力を最大限に引き出したい」と今後の意気込みを述べた。

緊急事態の宣言中はコンテンツ制作を取りやめていた。現在は衛生班の人員を置くなど感染防止に配慮しながら制作を再開しているという。

ネットフリックスの4~6月期の売上高、純利益はともに過去最高だった。全世界での有料会員数は6月末時点で1億9295万人と、3月末より約1千万人増えている。日本を含むアジア・太平洋(APAC)では2249万人となった。

(藤井太郎)

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