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香港民主派締め付け、コロナ下で加速 防疫措置でも対立

【香港=木原雄士】香港の民主派締め付けが新型コロナウイルスの流行下で強まっている。香港警察は6日のデモに参加した疑いのある289人を逮捕した。コロナの感染拡大防止を理由に3人以上の集会を禁止しデモ封じを狙う。民主派は政府のコロナ対策が市民の監視強化につながるとして反発している。

デモを取り締まるマスク姿の警察官ら(6日、香港)=ロイター

6日のデモは同日に予定していた立法会(議会)選挙の1年延期や香港国家安全維持法、政府が導入を検討中の「健康コード」への抗議が呼びかけられた。警察は7月1日以来の大量逮捕に踏み切り、抗議活動を容認しない姿勢を示した。

香港では新規感染のペースは鈍っているものの、集会禁止など厳しい防疫措置が続く。政府は抗議活動について「社会の中でウイルス感染のリスクを高め、他人の健康に深刻な脅威をもたらす」と指摘。中国系香港紙も7日に「デモ隊がウイルスをまき散らしている」とする批判記事を掲載した。

一方、民主派の間では、政府がコロナを口実に選挙を延期したり集会規制を続けたりしているとの不満が強い。政府が検討中の「健康コード」にも批判が集まる。PCR検査で陰性の市民にQRコードを配り、隣接する広東省やマカオとスムーズに行き来できるようにする構想だ。

民主派は「中国による香港市民の監視につながる」と懸念する。香港政府は6日「健康コードに追跡機能はなく、申請も任意だ」と全面的に反論した。政府が始めた全市民を対象にしたPCR検査の申し込みは人口の1割強にとどまり、政府への根強い不信感を示す。

当局の統制強化は着々と進む。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は1日の記者会見で「香港は三権分立ではない」と明言した。中国政府はかねて香港の三権分立を否定していた。林鄭氏の発言は行政主導の統治システムを明確にする狙いがあるとみられる。

米シンクタンク、ヘリテージ財団のテリー・ミラー氏は「行政への権力集中は経済的な自由度と対極にある。香港が中国本土と異なると理解するのがますます難しくなっている」と話す。三権分立があいまいになり、当局による締め付けが独立性の高い司法制度に波及すれば、ビジネスにも打撃となる。

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