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台風10号、避難所で定員超え相次ぐ 3密対策に悩み

(更新)

大型で非常に強い台風10号は6日、九州の南を北上し、住民への避難勧告・指示は同日午後7時時点で870万人に及んだ。新型コロナウイルス感染対策で収容人数が減ったことで、満員となった避難所が相次いだ。新型コロナの感染が長引けば、今後も災害が発生した場合、同様の課題に向き合うことになる。

昨年までと異なり、今年は避難所での消毒や換気、「3密」回避といった新型コロナ感染対策が求められるようになった。各地の自治体は避難者同士の距離を保つため、収容人数を減らす対応をとった。

ただ、受け入れ人数を減らしていることが住民に十分に伝わっていなかったり、自宅に近い場所に避難しようとしたりするなどの理由で、定員を超える住民が集まる避難所が各地で発生。台風が通過しても、河川の氾濫や高潮被害が発生した場合、避難が長期に及ぶ可能性もある。

各自治体は避難所の追加開設や、予定していた部屋以外の使用などの対応に追われた。

鹿児島市は6日正午、市内の約24万6000人に避難指示を出した。新型コロナ対策のため避難所の収容人数が半減し、午後1時時点で5カ所の避難者数が収容人数を上回った。69人収容の公民館に145人が避難するなど、避難者が収容人数の倍に及んだ避難所もあった。同市は緊急性が高い避難の場合、移動自体が危険を伴うことから定員を超えても避難者はすべて受け入れる方針だ。

市内全域で避難指示を出した長崎県五島市も、午後1時半時点ですでに11カ所が満員となった。同市は、満員の避難所に来た避難者は別の避難所に移ってもらっている。

移動が危険を伴う場合について、同市の担当者は「ガイドラインがなく決まっていない。各施設に個別に判断してもらうしかない」と話した。。

内閣府は4月、災害時は可能な限り多くの避難所を開設して避難者のスペースを十分確保するよう各自治体に通知した。

各自治体も避難所だけでなく、ホテルや友人宅なども避難先の選択肢とする「分散避難」を呼びかけた。避難所情報をホームページでリアルタイムに更新し情報発信する自治体もあり、ホテルで避難するため宿泊予約も相次いだ。ただ、今回の台風では一部避難所では混雑が生じた。

人と防災未来センター(神戸市)の高岡誠子研究員は5月以降、各自治体が避難所の数を増やす検討を進めているとしたうえで「できる限りの部屋を開放するなど柔軟な対応ができるよう、事前に調整する必要がある」と指摘する。

住民に対しては「安全と感染リスクをてんびんにかけた時は安全を選ばなければならない。その選択を間違えないよう、事前の分散避難を大事にしてもらいたい」と強調。災害の種類をふまえて、安全な知人宅やホテルなどへの早期避難の重要性を訴えた。

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