五輪・パラ選手、入国時14日間待機求めず 対策会議検討

2020/9/4 20:11
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東京五輪・パラリンピックに向けた新型コロナウイルス対策会議の初会合(4日、首相官邸)=共同

東京五輪・パラリンピックに向けた新型コロナウイルス対策会議の初会合(4日、首相官邸)=共同

2021年夏に延期された東京五輪・パラリンピックで来日する選手団について、政府が新型コロナウイルス関連の入国制限措置の緩和を検討していることが4日、わかった。選手らは来日後も練習や調整が不可欠なため、通常なら必要な14日間の待機を求めない。

政府と東京都、大会組織委員会は同日、開催に向けた新型コロナ対策会議の初会合を開いた。感染リスクを減らしつつ海外から選手や観客をどう迎えるか、具体的な検討が始まった。年内に一定の対策をまとめる。

会議では「水際対策」「競技会場運営」「感染者発生時の対応」の3つを柱に議論を進める。

最初のカギは入国時の対応だ。海外からの入国者は14日間、指定場所で待機する必要があるが、選手や大会関係者は対象から外す案が出ている。代わりに入国後の行動を制限して感染リスクをコントロールする。

政府関係者によると、選手らには来日後、定期的に検査を受けてもらうとともに、滞在先の選手村やホテル、競技会場、練習会場以外は訪問しないよう求める考え。守らなければ出場停止などの罰則も検討する。

参考にするのはプロスポーツで取り組まれている先行事例だ。米プロバスケットボール協会(NBA)などでは、選手らは滞在先ホテルと競技会場の往復以外、外部と接触を断つ「バブル」と呼ばれる対策が講じられている。五輪やパラリンピックでも同様の措置がとられるもようだ。

観客の感染対策も大きな課題で、競技会場でのクラスター(感染者集団)防止策が不可欠となる。

五輪は当初、900万人超もの観客を見込んでいた。現在はプロ野球やJリーグが観客数に5千人の上限を設けている。海外では無観客で開催されるスポーツイベントも多い。会議ではこれらを参考に、観客の収容規模や体調チェックの方法について対応策を練る。

競技ごとのコロナ対応のルールも競技団体などを交えて話し合う。特に選手同士が接触するレスリングや柔道などでは感染リスクが高まるため、競技を安全に進められる新ルールが設けられる可能性もある。

感染者の発生に備えた医療体制の整備や、濃厚接触者の特定方法なども話し合われる見通しだ。

難航しそうなのが費用の分担だ。延期に伴う分だけでも3千億円ともいわれる追加費用が発生するとみられており、コロナ対策でさらに増えるのは確実。国と都、組織委の間での分担の議論は曲折がありそうだ。

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