台風10号に企業が備え ヤマト運輸は九州全域の集配停止

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2020/9/4 9:26 (2020/9/5 5:12更新)
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ヤマト運輸は台風10号接近に伴い九州での集配業務を停止する

ヤマト運輸は台風10号接近に伴い九州での集配業務を停止する

過去最強クラスになる可能性がある台風10号の接近に伴い、企業が対応を急いでいる。物流大手は今週末、九州での営業を縮小する。ヤマトホールディングス(HD)傘下のヤマト運輸は荷物の配達や集荷など営業所の業務を休止。SGHD傘下の佐川急便も九州全域での荷物の引き受けを停止する。メーカーではキヤノンや三菱重工業などが、在宅勤務や製造子会社の操業停止を決めた。

ヤマト運輸は宮崎と鹿児島では5日午後4時以降、6~7日は終日営業を停止。佐賀と大分、熊本では6日午後1時以降、7日は終日営業を取りやめる。福岡と長崎は6日午後4時以降、7日は終日営業を休止する。2019年10月の台風19号でも関東などで同様の対応をしており、同社の担当者は「社員の安全とお客の荷物の品質担保を最優先にしたい」と話している。

SGHD傘下の佐川急便も6日、九州全域の営業所で荷物の引き受けを停止。配送作業などは行うが、天候や道路状況で配達業務に影響が出る恐れがある。4日時点でホームページ上で九州・中四国地方への荷物は遅延の可能性があると呼びかけ、沖縄への荷物は引き受けを停止する。飛脚航空便は利用者が遅延を了承した上で引き受ける。日本通運と日本郵便も九州各地での遅配の呼びかけや、営業所の業務縮小で対応している。

小売業は物流の混乱に向けた備えを急ぐ。イオンは九州・沖縄地方の店舗で週末の5~6日にかけて物流がストップすることを想定し、店舗への商品の入荷をあらかじめ増やしている。

セブン―イレブン・ジャパンは、九州エリアで台風の経路に重なる約1千店舗を5日以降、順次計画休業する予定だ。台風の進路により、休業期間などは変更する。

外食ではゼンショーホールディングス(HD)が九州・沖縄、四国、中国地方で6~7日にかけすき家などの営業時間の短縮を検討する。物流が滞った場合に備え食材などの在庫を増やす方針だ。

森永乳業グループで牛乳や乳製品の製造販売を手がける熊本森永乳業(熊本市)は7日生産分について、前倒しで生産する準備に入った。

キヤノンは九州の製造子会社が従業員の安全確保のため、週明け7日の操業を休止する。大分キヤノン(大分県国東市)、宮崎キヤノン(宮崎県高鍋町)、長崎キヤノン(長崎県波佐見町)が対象で、操業を26日に振り替えた。大分キヤノンマテリアル(大分県杵築市)も7日を休日とし、21日に操業する。

三菱重工業は長崎造船所、下関造船所、九州支社など、広島製作所(広島市)以西の拠点について7日を原則として出勤禁止とした。従業員に在宅勤務や休暇の取得を促した。

造船大手のジャパンマリンユナイテッドは有明事業所(熊本県長洲町)、呉事業所(広島県呉市)、津事業所(津市)について6日の出勤をやめるよう従業員に通達した。製造や修理の途中の船の係留ロープを増やしたり、きつく締め直したりといった対策を実施した。

交通機関も警戒を始めている。ソラシドエア(宮崎市)は4日、5~7日の九州・沖縄発着便の欠航や、出発地へ引き返し・他の空港への目的地変更といった条件付きで運航する便が出る可能性があると発表した。同社は「ホームページのお知らせをこまめにチェックしてほしい」と呼びかけている。

台風10号は5~7日にかけて九州に接近する見通しで、気象庁が警戒を呼びかけている。猛烈に発達しており、死者・不明者計5千人以上を出した1959年9月の伊勢湾台風などに匹敵する過去最強クラスの勢力となる可能性がある。

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