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EU排ガス規制、車各社の対応急務 EV投入や企業間融通

欧州連合(EU)が2021年から厳しい排ガス規制を本格導入するのに合わせ、国内外の完成車メーカーは基準の達成に向けた取り組みを迫られる。電気自動車(EV)などの投入や、販売車種間での数量調整に加え、メーカー間での車の融通なども活用して環境対応にアクセルを踏む。

各社は20~21年にかけて、EVやハイブリッド車(HV)といった環境対応車を域内に相次ぎ投入する。45億ユーロ(約5600億円)の罰金が予測される独フォルクスワーゲン(VW)は29年までにEV専用の「ID・3」など75車種のEVを投入し、2600万台のEV販売を目指す。

独ダイムラーは電動化戦略として、30年に新車販売の50%をEVまたはプラグインハイブリッド車(PHV)とする計画だ。トヨタ自動車は「レクサス」ブランドのEVの予約販売を今夏から欧州で始めた。トヨタ幹部は「(排出枠の融通はせずに)基本的に自力で対応していく」という。

EU域内での平均排出量を下げるため、全体の販売台数に占める排出量の多い車種の割合を小さくする動きもある。約9億ユーロの罰金が科されると予測されるマツダは、二酸化炭素(CO2)排出量が比較的多い多目的スポーツ車(SUV)「CX-5」の欧州での販売価格を4%ほど引き上げた。一方、同社初となるEVの年内投入を並行させ、「販売車種のミックスを調整する」(梅下隆一執行役員)。

ただ、独力では基準に適合できないリスクもある。そこでカギを握るのが企業間連携だ。スズキはトヨタグループの豊田自動織機からSUV「RAV4」の車両を調達し、自社ブランドのPHV車して今秋から販売する。提携するトヨタの力を借りながら、規制対応の出遅れを挽回する。

環境車に注力するメーカーにとって欧州は無視できない市場だ。日産の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は「規制強化で苦戦を強いられているが、当社にとって重要な地域だ」と語る。

対応が追いつかず、事業縮小に踏み込む動きもある。三菱自動車は7月、欧州向けの新車投入を凍結すると決めた。「規制が強まるなか、稼げる絵が描けない」(加藤隆雄CEO)という。

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