「古希」迎えた日経平均 戦後経済史を映し出す
なるほど日経平均70周年(1)

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2020/9/7 2:00
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大納会では「すぐに4万円」など強気の相場展望が飛び交った(1989年12月29日、東証)

大納会では「すぐに4万円」など強気の相場展望が飛び交った(1989年12月29日、東証)

毎日のニュースで見聞きする日経平均株価。その源流となる株価指数の算出が今から70年前のきょう、1950年9月7日に始まりました。まだ日本が占領下にあったころの話です。当時は東京証券取引所が算出していましたが、途中から日本経済新聞社が引き継ぎ、現在に至ります。史上最高値はいくら? 1日で大きく下げたのはいつ? あの時はどんな動きだった?――。この連載では70年の歴史を誇る日経平均のいろいろな「なるほど」をご紹介していきます。

■「日経平均が連日3万円台」の年があった

いま日経平均は新型コロナウイルスの感染拡大の動揺から立ち直り、2万3000円台で推移しています。コロナ収束の気配が見えないなかでは堅調といえますが、70年の歴史を振り返れば史上最高値からまだ4割近く安い水準にとどまっています。

日経平均の最高値をつけたのは今から31年前の1989年です。バブル経済の真っただ中で、この年最後の売買日だった12月29日は終値が3万8915円87銭でした。年号が昭和から平成に変わり、ベルリンの壁が崩れたこの年は、日経平均が終値ベースで連日3万円台をキープした唯一の年となっています。

※各年の終値ベース

※各年の終値ベース

■始まりは戦後の株式売買再開が起点

日経平均のいちばん最初の値は176円21銭です。70年前、東証は算出開始にあたり、戦争で中断していた株式売買の再開日だった49年5月16日を起点にしました。当時の算出元は東証だったので、名称は日経平均ではありません。算出草創期の新聞を読み返すと「東証株価平均」や「東証修正平均株価」などと書かれています。いまでは耳になじんでいる「日経平均株価」という名称になったのは85年からです。

■市場の体温伝える「戦後経済史」

70年を振り返ると、世界的に動揺が広がったいくつかの出来事に大きく反応しています。最初の大きな株価暴落は53年のスターリン・ショックでしょう。当時のソ連首相だったスターリン氏が重体、とのニュースで東京株式市場は売りが広がり、53年3月5日は前の日からの下落率がちょうど10%に達しました。これは現在でも歴代4位の記録です。

ほかにも、オイルショックが起きた73年は1年間で17%下げていますし、米リーマン・ブラザーズの経営破綻で米国発の金融不安が広がった2008年10月には1日の下落率が10%近くに達する日が相次ぎました。

コロナ禍では今年3月に週間ベースで過去最大の下落幅と上昇幅を記録しています。日経平均はその時々の市場の「センチメント」を伝える体温計の役目を果たしてきました。そしてその動きは国内外で起きた出来事を反映した戦後経済史でもあるのです。

(インデックス事業室 遠藤繁)

「株式投資の超キホン 日経平均を知ろう!」の番外編として、年内は「なるほど日経平均70周年」を連載します。
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