ポスト安倍競う3候補 人となりは?

菅内閣発足
2020/9/3 2:00 (2020/9/8 11:58更新)
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安倍晋三首相(自民党総裁)の後継を選ぶ総裁選は菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3氏が争う構図となった。政権の継承を訴え、党内で幅広い支持を集める菅氏に岸田、石破両氏が挑む。

■石破茂元幹事長(63)「安保通 地方人気に強み」

自治相や鳥取県知事を務めた父・二朗氏の死をきっかけに1986年衆院選に出馬し、当時全国最年少となる29歳で初当選した。二朗氏と親交があり、石破氏に出馬を促した田中角栄元首相を「政治の師」と仰ぐ。

初当選時にかわいがられた渡辺美智雄元副総理の「勇気と真心を持って真実を語る」をモットーとする。

自民党総裁選への出馬は4度目。2012年総裁選は党員票で安倍晋三首相を上回った。今回も各都道府県に3票割り当てられる地方票を広げられるかがカギとなる。

12年の第2次安倍政権発足後は自民党幹事長や初代の地方創生相を務めた。

安全保障分野を得意とし、防衛相などを歴任してきた。東京一極集中や外需に依存しない「地域分散と内需主導型経済」の実現も唱える。

地方遊説や講演で必ずご当地の名所や名物について触れ、聴衆の笑いを誘う。事前に資料に目を通し、徹底的に地域の情報を調べる。「全市町村のうち、まだ400ちょっとしか行っていない」と話し、地方重視の姿勢を強調する。

鉄道やキャンディーズなど1970年代アイドルが好き。自作のカレーに自信がある。

■菅義偉官房長官(71)「非世襲 危機管理長く」

無派閥の非世襲議員で、岸信介元首相を祖父に持つ安倍晋三首相と対照的な経歴を持つ。秋田県のイチゴ農家の長男として育ち、高校卒業と同時に上京した。段ボール工場で入学資金をためて法政大に入学した。

大学卒業後、民間企業を経て、小此木彦三郎氏の下で秘書を10年以上務めた。横浜市議会議員を2期8年務め、1996年衆院選で初当選。小此木氏の盟友である梶山静六氏に師事した。梶山氏が出馬した98年総裁選も梶山陣営で戦った。

平成研究会(現竹下派)や宏池会(現岸田派)を経て2009年以降は派閥に属さず活動する。

12年12月に発足した第2次安倍政権で官房長官に起用された。7年8カ月にわたり、北朝鮮による弾道ミサイル発射など危機管理を担ってきた。

19年4月に新元号「令和」を公表し「令和おじさん」として知名度を上げた。携帯電話の値下げや外国人労働者の受け入れを進めた。ふるさと納税といった地方重視の取り組みも目立つ。

毎朝40分の散歩と100回の腹筋が激務を支える。「趣味は仕事」で朝、昼、夜と政官財の関係者との会食をこなす。議員会館自室で好物のパンケーキや大福を食すのが一番の楽しみという。

■岸田文雄政調会長(63)「外交実績と『聞く力』」

池田勇人元首相が創設した派閥、宏池会(岸田派)を2012年から率いる。今回が自民党総裁選への初挑戦となる。

安倍晋三首相とは当選同期にあたる。12年の第2次安倍政権発足以降、4年7カ月にわたって外相を務めた。オバマ前米大統領の広島訪問の実現や、従軍慰安婦問題の完全解決をうたった日韓合意に尽力した。酒豪の強みを生かし粘り強く外交交渉に臨んだ。

17年に党政調会長に転じ、17年衆院選と19年参院選の2度の国政選挙で党の公約をとりまとめた。新型コロナウイルス対策では中小事業者への家賃支援給付金の創設も主導した。広島選出議員として核軍縮問題をライフワークとする。

祖父、父ともに衆院議員を務めた政治家一家。いとこに宮沢洋一参院議員がいる。

スマートな印象だが、東大受験に3度失敗するなど挫折経験は多い。米ニューヨークの公立小学校時代には人種差別も経験した。「分断から協調へ」をスローガンに掲げ、格差是正に取り組む。

どんな人にも爽やかに接する姿勢を大事にしてきた。自身の強みを「聞く力」と分析する。山積する課題に取り組むため「国民の協力を引き出せるリーダー」をめざす。

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