看護職差別2割の病院で、山形 「ばい菌扱い」も
新型コロナウイルスを巡る山形県看護協会の調査で、看護師や助産師ら看護職とその家族に対する差別的な言動や扱いが、県内全67病院のうち2割近くの12病院で確認されたことが2日までに分かった。ばい菌扱いされたり保育園から子どもの登園自粛を求められたりした例もあった。
協会は「医療従事者全体ではさらに多いのではないか。節度ある言動をお願いしたい」としている。
協会によると、調査は6月15~25日に実施し、全67病院から回答を得た。歯科医院で治療を拒否されたり、配偶者が職場から「ウイルスを持ち込んでほしくない」と言われたりするケースがあった。
併せて実施した訪問看護ステーションへの調査では、訪問先で全身に消毒液をかけられ、皮膚炎を起こす被害もあった。
病院勤務の看護職からは「家に帰ってこないでほしい」「食事は別々に食べてほしい」と家族から頼まれた例も報告された。
県看護協会の井上栄子会長は「誰がいつ感染するか分からない。最前線で闘う人を応援してほしい」と訴えた。〔共同〕