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安定配当の200銘柄に投資 売買ルール守り資産1億円超

配当長者の投資戦略(2)

コロナ禍で配当株投資の環境が厳しさを増す中にあっても、高配当株は個人投資家に人気の投資対象だ。年100万円を超える配当収入を得ている「配当長者」たちの投資手法を紹介する「配当長者の投資戦略」。2回目に登場するのは、年300万円の配当収入を得ている兼業投資家の小林美和子さん(仮名)だ。
写真はイメージ

配当利回り4%以上の銘柄に分散投資

投資歴30年以上の小林さんが受け取る配当金は年間で約300万円(税引き後)。高利回りの配当株やREIT(不動産投資信託)、インフラファンドなど200銘柄超に投資している。銘柄を選ぶ基準は「減配していない配当利回り4%以上の銘柄」と明確だ。

フリーランスの仕事をしながら投資を実践する小林さんにとって、配当株投資は「将来の年金代わり」。このため安定的な配当を出す銘柄が第1条件だ。「業績に連動して配当額が変わる銘柄は、減配で売りたたかれるリスクがある。その都度、売却を検討するのは、仕事をしながらの投資では時間的に無理。安定的に配当を出している銘柄なら、持ちっぱなしができて安心」という。

徹底した逆張り投資で資産を増やす

徹底した逆張り投資派の小林さんは、買っていいタイミングを配当利回りで計っている。かねて購入してもいいと思っている銘柄の配当利回りが4%以上、できれば5%程度まで株価が下がった段階で買い出動する。

基本的には長期保有が前提だが、何かしらの材料で株価が上昇し利回りが2%ほどまで低下した場面では、すかさず売却。売却益で新たな銘柄を買い……、と資産を増やしてきた。「中には売却後、さらに株価が上昇して『もっと持っていれば』と思う場合もある。でも株価が大きく上昇するような銘柄はそう多くはない。そんな銘柄を探し出す力は自分にはない、と割り切っている」と話す。

個別株に加え、現在はREITやインフラファンドに投資して配当金・分配金を増やしている小林さんだが、コロナショックでは資産が一時3割減にまで落ち込んだ。その場面ではどう対応したのか。「観光業は厳しい環境が続くと思ったので、保有するREITではホテル系のジャパン・ホテル・リート投資法人インヴィンシブル投資法人星野リゾート・リート投資法人などは売却。個別株では配当予想が未定のAGCや減配を発表したヤマハ発動機を売却した」という。

その一方で、コロナ禍前は買いたくても高くて買えなかった高格付けREITの価格が下落したので、日本リテールファンド投資法人いちごグリーンインフラ投資法人などは買い進めたという。「コロナ禍でも賃料収入が安定している住宅系のREITも買いたかったが、思ったほど下落しなかったため見送った」

アフターコロナの配当方針を改めて確認

買っていいと思える水準まで株価が下がったら買い、株価が上昇した場合には売却。自分が実践できるルールを設け、守り続けていることが小林さんの配当株投資成功のコツだろう。

ただ、ここから先の配当株投資には慎重なスタンスで臨むつもりだ。「コロナ禍が企業業績に及ぼす影響は、これから本格的に表れてくる。株価はもう一押し、二押しする場面がありそうだから」という理由だ。また、配当予想を未定としている企業も多い。このため、「各社のホームページで配当方針について改めて調べ直し、減配しそうなのか、維持しそうなのかをチェックしている」と話す。

(佐藤由紀子)

[日経マネー2020年10月号の記事を再構成]

日経マネー 2020年10月号 アフターコロナの配当生活入門

著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2020/8/21)
価格 : 750円(税込み)

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