核合意の維持を確認、英仏独やイランが次官級会合

2020/9/2 2:08
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【ウィーン=細川倫太郎】英仏独などイラン核合意の当事国である6カ国は1日、ウィーンで次官級の合同委員会を開催した。崩壊の危機に直面している核合意を維持していくことを改めて確認した。米国によるイランに対する国連制裁の復活手続きも無効との見解で一致したもようだ。

合同委員会で各国はイランに核合意を順守するよう求めた(1日、ウィーン)=ロイター

イランからはアラグチ外務次官が出席した。ウィーンにあるロシアの国際機関代表部のウリヤノフ常駐代表は終了後、ツイッターに「今日の委員会は、参加国が核合意を全面的に支持し、維持するために最善を尽くす決意を示した」などと投稿した。

米国は8月、核合意と引き換えに解除した国連制裁の復活の手続きに着手した。だが、2018年に米国は核合意から離脱しており、他の当事国は米国にその権限はないと主張している。終了後に記者会見した中国代表は「(米国の対応に)各国は法的根拠はないとの立場を表明した」と話した。国連制裁が復活すればイランが核合意にとどまる利点はほぼなくなり、合意崩壊の現実味が一気に増す恐れがある。

一方、低濃縮ウランの貯蔵量の大幅な超過など、イランは合意からの逸脱を段階的に拡大してきた。各国はイランに対し、合意を順守するよう求めた。国際原子力機関(IAEA)は、9月の理事会でイランの核活動の最新状況を協議する。

イランは8月、IAEAと、拒否していた国内2カ所の核関連施設の査察受け入れで合意した。査察は核合意の重要な柱だけに、ひとまず前進した。イランは協調姿勢を見せることで、国際社会からの圧力をかわす狙いがあるとみられる。

もっとも、核合意の先行きは、なお不透明な状況が続く。イランは核合意を履行する条件として、欧州に経済支援を求めている。ただ、欧州は米国の強力な制裁を恐れ、有効な手を打てていないのが現状だ。

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