/

清水建設、多能工育成で人材不足解消 千葉に研修所

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

清水建設は下請け会社の技能労働者を対象とした研修施設を開設した。座学のほか、実技研修もできる建物を建設し、清水建設の工事を担う職人を育成する。建設業会では人手不足に対応するため、1人の職人が複数の専門的な工事を担える「多能工」が求められている。清水建設は自社施設で多能工を育成するほか、高校生も研修施設に招き、建設業会への若手の呼び込みにも生かす考えだ。

下請け会社の職人の育成を担う「清水匠技塾」を開設した(千葉県船橋市)

清水建設は技能労働者の教育や研修を行う自社施設「清水匠技塾」を千葉県船橋市に開設した。運営は清水建設の下請け会社組織「兼喜会」と共同で行う。1650平方メートルの敷地に建設した地上2階建ての教室棟と平屋の作業訓練棟の2つの建物からなる。

教室棟は1階部分にロッカールームやシャワー室を設けた。作業訓練を行う受講者が利用する。2階には最大81人収容できる大会議室と最大18人収容できる中会議室があり、座学の授業をここで行う。

作業訓練棟は幅18メートル奥行き40メートルの体育館のような平屋建てで、訓練内容に合わせてさまざまな建設現場を再現できる。例えば鉄骨に耐火材を巻き付けたり、石こうボードの貼り付けなどを実物を使って訓練することができる。

清水建設は建築工事用のロボットも複数開発し、実用している。この訓練場ではロボットを操縦する訓練もできる。同社は自社開発のロボットを操縦するための社内認定制度を設けている。これまでは下請け会社の施設内などで訓練を行っていた。

鉄筋工や大工に耐火被覆の技能研修をするなど、多能工の育成を進める

匠技塾は清水建設の社員だけでなく、多く下請け会社の社員が講師を担う。施設の運営費や講師への手当などは清水建設が負担する。年間の運営費のほか、1億円ほど予算を設け、さまざまな研修訓練ができるようにしている。

清水建設が自社の社員ではない下請け会社の職人の訓練にここまで力を入れる背景には、建設業会全体が直面している人手不足を解消するための2つの狙いがある。

一つは職人の多能工化だ。多能工とは1人で複数の専門工事ができる職人。建設工事は工事の工程によって必要となる工事スキルが異なるため、その工事にあった職人を集めなければならない。1人の職人が複数の工事を担えれば、限られた人数で工事全体を進めることができる。職人にとっても様々な局面に関われることで、仕事を安定的に受けることが可能になる。

もう一つは若い人材の呼び込みだ。匠技塾では建設業に関心のある高校生や保護者、教員などの体験学習も受け入れる予定だ。今木繁行副社長は「協力会社の社員も清水建設が責任をもってサポートしていると理解してもらうことが重要だ」と話す。(企業報道部 桜井豪)

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

日経産業新聞をPC・スマホで!今なら2カ月無料

 スタートアップに関する連載や、業種別の最新動向をまとめ読みできる「日経産業新聞」が、PC・スマホ・タブレット全てのデバイスから閲覧できます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。今なら2カ月無料の初割実施中!

日経産業新聞をPC・スマホで!今なら2カ月無料

 スタートアップに関する連載や、業種別の最新動向をまとめ読みできる「日経産業新聞」が、PC・スマホ・タブレット全てのデバイスから閲覧できます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。今なら2カ月無料の初割実施中!

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン