千葉・鴨川のJR無人駅、郵便局と一体運営 全国初

日本郵便とJR東日本は31日、無人駅の内房線江見駅(千葉県鴨川市)で全国で初めてとなる郵便局と駅の窓口業務の一体運営を始めた。局員が郵便や金融に加え、乗車券の販売や精算といった駅の業務も担う。地域の生活インフラの維持を図る狙いで、他の駅での導入も検討する。
老朽化していた江見駅の駅舎の隣に新たに建物を建設。約70メートル離れたところにあった郵便局が「江見駅郵便局」として移転し入居した。局員は駅業務としてICカードのSuica(スイカ)の販売のほか、列車発車時刻や運賃の案内などに当たる。人身事故や輸送トラブルは近隣の駅員が駆け付けて対応する。
両社は同日、江見駅で開局式を実施。江見駅郵便局の若月功一局長は取材に対し「特急券の販売や切符精算などで使う端末の操作に慣れていきたい」と意欲を示した。通学で駅を利用している女子高生は「駅に局員さんがいるようになるので、すごく安心です」と語った。
開業を記念して日本郵便とJR東日本千葉支社のキャラクターをあしらった押印サービスを9月末まで実施する。かつて郵便物を鉄道で運送していた車両をイメージしたラッピングポストも敷地内に設置する。
〔共同〕