さようなら、としまえん 94年の歴史に幕

2020/8/31 10:43
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閉園の日を迎えた遊園地「としまえん」を訪れ、記念撮影する女性客ら(31日午前8時59分、東京都練馬区)=共同

閉園の日を迎えた遊園地「としまえん」を訪れ、記念撮影する女性客ら(31日午前8時59分、東京都練馬区)=共同

1926年(大正15年)に営業を始めた東京都練馬区の遊園地「としまえん」が31日、94年の歴史に幕を閉じる。100年以上前に製造の回転木馬や流れるプールなどが愛された。閉園後は東京都が防災機能を備えた公園を整備するほか、人気映画「ハリー・ポッター」のテーマパークを建設する計画も進む。

この日は早朝からマスク姿の親子らが集まり、開園後は笑顔で記念撮影していた。練馬区の美術家、加藤智大さん(38)は「当たり前のようにあったものがなくなるのはショック。最後の瞬間まで楽しみたい」と話し、長男、哲多君(4)は「寂しいけどプールで泳ぎたい」と声を弾ませた。

遊具管理などを担当し、事業運営部長を務める内田弘さん(65)は1907年にドイツでつくられた回転木馬「カルーセルエルドラド」がお気に入りだ。自身の結婚式も園内で挙げ、記念写真をこの前で撮った。「数奇な運命に魅せられ、製造からの歴史をひもときました」

「94年間愛してくれてありがとう」の文字が張り出された「としまえん」の入園口(30日、東京都練馬区)

「94年間愛してくれてありがとう」の文字が張り出された「としまえん」の入園口(30日、東京都練馬区)

第1次大戦を避けて渡った米国で倉庫に眠っていたエルドラドを園が買い取り、71年から稼働している。閉園で居場所をなくすが、解体して倉庫に保管し、別の遊園地などへの移設を検討する。

としまえんは西武鉄道の子会社が運営。エルドラドや世界初とされる流れるプールが家族連れに人気だった。流れるプールは「都内の渓谷でロープを着けた若手社員が流される実験をして、水の速さを決めた」(内田さん)という。

「ありがとう」「寂しい」。園内の特設コーナーは2世代、3世代にわたる人々がメッセージを書き込んだ付箋で埋め尽くされた。31日夜には園内で「ファイナルセレモニー」が開かれる。ハリー・ポッターのテーマパークは、2023年1~6月に開業する予定。〔共同〕

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